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【株主総会ライブ】ソニー(1) 経営不振を平井社長が謝罪 収まらずヤジる株主に退場勧告も
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ソニーの株主総会に出席する株主ら=19日午前、東京都港区 ソニーは19日、東京都内で株主総会を開いた。冒頭、平井一夫社長兼CEO(最高経営責任者)は、2013年度連結業績の大幅な最終赤字について株主に説明した。「私が社長に就任してから、エレクトロニクス事業の黒字化が最重要課題と再三説明してきたが、これまで何度も下方修正するなど、株主の期待を裏切ってきた。赤字事業が想定通りにいかなかった」と述べ、「大変申し訳なく思っている」と謝罪した。これに対し、一部株主からヤジが飛び、議長として退席を勧告する一幕もあった。大幅な最終赤字を出して構造改革が進まないソニーに対して厳しい目の株主が多いようだ。
平井社長は「変化への対応力が不足していた。打ち手が遅れていた」とし、「社長就任3年目は構造改革をやりきる年だと思っている。徹底した変革をやりきる。何年、構造改革をやっているのかとの声を真摯に受け止め何とかやりきりたい」と強調した。
さらに構造改革を終えた15年度以降に「自由闊達な社風を取り戻し、画期的な商品を生み出せる会社にしたい」と語った。その際に、平井社長の子供時代の写真を披露。大のソニーファンだった父親と一緒に写る写真には、ソニーのオープンリールのテープレコーダーが置かれており、革新的なソニー商品に心を動かされた子供時代のエピソードを紹介し、復活への強い意思を示した。
これ以後、株主との質疑応答が続く。主なやりとりは次の通り。
株主の質問 「従業員が減ったり、増えたりしているが、イノベーションに携わる社員がきちんと残っているのか」
平井社長 「エレキ事業で技術者は大事な資産。さまざまなテーマに取り組み成果が市場に出て、感動してもらえるかが、社内で重要だと思っている。新しいアイデアが商品につながらないのはモチベーションがダウンする。いかにアイデア、チャレンジを推進するのが重要だと思っている」
藤田州孝執行役 「技術者の採用・育成は極めて重要と思っている。技術者については出ていく人もいる。若い時から色々チャレンジできるのを取り戻していくのが技術の復活のポイントだと思っている。技術者のリテンションはしっかり考えている。人材こそソニーの成長を維持するすべてと思っている。ここ数年で人員は1万8000人近く削減しており、技術者は数千人いる。流出についてはしっかりリテンションをやっている」