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【株主総会ライブ】東電(2)故吉田所長の調書公表めぐるやりとりも

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【株主総会ライブ】東電(2)故吉田所長の調書公表めぐるやりとりも

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 《株主から提案された議案の補足説明が終わると、数土文夫会長は「株主提案について取締役として反対する。意見は招集通知に記載している」と述べた。その後、収益計画など事前にあった株主からの複数の質問や提案に対し、山口博、相沢善吾両副社長がたんたんと答えた後、会場にいる株主からの質疑に移る》

 株主 「福島から来た。廃炉に向けた中期ロードマップで汚染水処理が最大のテーマだ。だが、汚染水の海洋漏洩の防止策がなされていないと福島県民は思っている。地下水バイパスという名の汚染水の垂れ流しをやめてほしい」

 増田尚宏常務執行役 「汚染源を取り除き、きれいな水を汚染水に近づけない、海洋に流さないということが大事だ。地下水バイパスによって、汚染水にきれいな水を近づけないことをやっている。凍土壁をつくるのもその一環だ。汚染水を海洋に流すことは漁協に苦渋の決断をしてもらった」

 株主 「東電は株式会社としての役割を果たしていない。役員も被害者であることを言うべきだ。東電は管理責任はあるが、製造業者が無責任で設備を入れた」

 《数土議長が『激励だが叱咤だがわからない質問ですが』と述べると、会場から笑いがもれ、その後、廣瀬直己社長が質問に答える》

 廣瀬社長 「難しい質問。まだ14万人が避難している。もとに戻すよう大変な状況。まだまだ大きな仕事が残っている。できる限りのことをやっていく。国も前に一歩でてくる。メーカーも我々と一緒に廃炉作業をおこなっている。とにかく国全体としてあらゆる力を合わせて、東電は先頭に立って全力で福島で責任を果たしていきたい」

 株主 「不思議に思っているのは東電は優秀な人がそろっている会社。その会社が原子力事故が起こって傾いている。誰が考えても原子力で会社が傾いている。原子力の推進は東電にとってよくない。国がベースロード電源としているが、民間企業として経営上マイナスであることをなぜ示せないのか」

 廣瀬社長 「電力会社として絶えず電力を安定供給するのがミッションだ。そして低廉な形で届けたい。原子力は発電を行うベース電源。国のエネルギー政策の下で、国策民営会社としてやってきた。事故を受けて原子力の安全を高めるのは理解している。しかし、再生エネルギーに負うところは大きくなく、原子力に頼らなければならない。発電コスト、二酸化炭素の排出の問題も大きい。資源の乏しい日本にとってセキュリティー的にもベストミックスとしても電源の多様化をしている。原子力については最大の安全の配慮して、国の基本計画であるベース電源として、一瞬でも電気を欠くことなく届けたいと思う」

 株主 「(亡くなった事故当時の)福島第1原発の吉田昌郎所長。東電で何があって、何を書いたのか明らかにしてほしい。そして経営を立て直してほしい」

 廣瀬直己社長 「吉田所長について一部報道された。それを受け吉田所長の思いを公表すべきとの意見だと理解する。政府の事故調からヒアリングを受けているのは承知しているが、我々には詳細は明らかではない。東電の事故調査委員会も報告書を出し、その中で吉田所長にもヒアリングしている。あの調書は半年後にヒアリングを受けて作成した。事故の記憶も定かではない。吉田所長と、そのほかの人の発言が食い違うこともあった。すべての人が同じように答えることはない。その食い違いも検証した。わからない場合は両論併記もあった。それらを踏まえたのが我々の事故調査報告書だ。従ってすべて判断するのは難しい」

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