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【景測】非製造業は先行きに慎重 「増税」「人手不足」「物価上昇」で
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日銀が1日発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)は前回の消費税増税時の平成9年6月調査に比べ非製造業の業況判断指数(DI)が良く、内需を中心とした景気の底堅さが鮮明になった。ただ3カ月後の先行きは輸出の伸びを期待する大企業製造業の景況感が改善する一方、非製造業は横ばい。外食などで人手不足が深刻化し賃金も物価上昇に追いつかない中、企業は増税後の先行きを慎重に見ている。(大柳聡庸)
消費税率が5%に引き上げられた直後の9年6月の短観では大企業製造業の業況判断DIはプラス13と、今回のプラス12と大差はなかった。だが、内需関連企業の多い非製造業は9年6月がマイナス8と悪かったのに対し、今回はプラス19と高水準を維持した。日用品や飲食などを中心に、内需は前回の増税時に比べ底堅いからだ。
5月のファミリーレストランの平均客単価は2・8%増と、前月に比べ伸び率が0・4ポイント上昇した。デフレ意識が払拭され、ロイヤルホストの矢崎精二社長は「消費者は少し高くても品質を選ぶ」と話す。
ただ、人手のかかる労働集約型の外食や流通、建設など非製造業を中心に、人手不足は深刻化している。
雇用人員判断DI(「過剰」から「不足」を引いた値)は全規模製造業の先行きでマイナス3。非製造業はマイナス20と、人員は大幅な不足超過だ。一部の牛丼チェーンでは、従業員不足で店舗を休業せざるを得ない状況に追い込まれた。
仕事があっても生産や販売が追いつかなければ、景気に悪影響を及ぼす。さらに総務省によれば、勤労者世帯の5月の実収入は、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比4・6%減と、8カ月連続のマイナス。所得環境は、消費税増税分を含めた物価上昇に追いついていない。
非製造業が先行きに慎重な見方を崩さない一方、大企業製造業の先行きは改善した。消費税増税の影響が大きい内需に対して、製造業は輸出の回復に期待を寄せているためだ。
大企業製造業の26年度の設備投資計画は12・7%増と、6月調査としては8年ぶりの高水準だった。輸出も、1・4%増やす計画だ。
だが、アジアの景気低迷などを背景に、足元の輸出は回復が遅れている。5月の貿易統計で輸出額は2・7%減。「輸出は次第に増加するが、伸びは緩慢にとどまる」(日本政策投資銀行の田中賢治経済調査室長)との見方は多い。景気回復は当面、内需に頼らざるを得ない状況だ。