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人工衛星の生産センターが稼働 NEC、生産能力は倍増

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人工衛星の生産センターが稼働 NEC、生産能力は倍増

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6月に竣工し、稼働を開始したNECの宇宙事業の中心拠点となる「衛星インテグレーションセンター」=2日、東京都府中市(宮田翼撮影)  NECは2日、東京都府中市の事業場内に完成した人工衛星の組み立てや評価・試験など行う「衛星インテグレーションセンター」を記者団に公開した。

 これまで製造を複数の拠点で分散していたが、一貫生産できる体制にした。今後は国内だけでなく、新興国からの受注も獲得し、2020年度に宇宙事業の売上高を現在の2倍の1000億円を目指す。

 NECが6月に完成させ、稼働を開始した同センターは国の補助金も含めて約96億円を投じて建設した。大型衛星に対応できる設備を有し、高さ20メートル超の作業室や真空状態で機器の耐熱や耐圧を評価する「大型スペースチャンバー」などがある。

 これまでNECは人工衛星の製造を相模原事業場や宇宙航空研究開発機構(JAXA)の設備を借りるなどして分散していた。最大で並行して4機製造できたが、今後は相模原事業場と合わせ、最大8機を生産できるという。

 NECの宇宙事業はこれまで衛星搭載機器の受注が多く、人工衛星の納入実績は少なかった。人工衛星の受注は国内しかなく、今後は同センターの稼働を契機に、需要が高いアジアや中東からの受注を増やしたい考えだ。

 国内メーカーでは三菱電機も人工衛星を製造している。昨年に鎌倉製作所内に新工場を建設し、人工衛星の年間生産能力を4機から8機に拡大した。海外受注にも力を入れており、3月にはトルコの国営衛星通信会社「トルコサット」に通信衛星を引き渡している。

 ただ人工衛星は米国のロッキードやボーイングなどが強く、国内で約6割の市場シェアがある三菱電機も海外シェアは低い。「欧米のメジャーは年間で十数機作れる能力がある」(NEC宇宙システム事業部)ため、まだまだ国内勢とは差があるのが現状だ。

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