SankeiBiz for mobile

大規模停電への警戒怠るな 「原発ゼロ」の夏、深刻な電力不足懸念

記事詳細

大規模停電への警戒怠るな 「原発ゼロ」の夏、深刻な電力不足懸念

更新

 確かに節電意識の浸透でピーク時の電力需要は震災前より最大で10%程度減少したとされる。これは電気料金の上昇も理由の一つだ。だが、利用者の「節電疲れ」に加え、景気回復で需要の伸びも予想される。電力需給は楽観できる状況にはない。

 何より今夏は、稼働する原発がゼロのままで迎える。昨年夏に稼働していた関西電力の大飯原発3、4号機は昨年9月以降、運転を停止している。両機合計で約240万キロワットあった電力が今年は失われる計算だ。これ以外の原発も再稼働に向けた審査が遅れており、深刻な電力不足に陥る事態は否定できない。

 とくに震災前に原発比率が高かった関電と九州電力では、ピーク時の電力需要に対する余裕度を示す供給予備率が極めて低い水準にある。

 電力を安定的に供給するには、最低でも3%の予備率が必要だ。だが、東電からの融通がなければ予備率は関電で1・8%、九電はわずか1・3%にとどまる。東電の融通で何とか3%を確保したにすぎない。

 政府が前提とする電力融通は、あくまで緊急時に備えたものだ。「電力がどうしても足りない場合の最後の手段」(電力会社幹部)と位置付けられており、料金もかなり割高だ。それを最初から想定しなければ3%を維持できないような供給計画には、もともと無理がある。

ランキング