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主役は「軽で遊ぶ人」 スズキ「ハスラー」 あえて有名人やCG使わず

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主役は「軽で遊ぶ人」 スズキ「ハスラー」 あえて有名人やCG使わず

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スズキの軽SUV「ハスラー」のCMの一コマ  スズキの新ジャンルの軽自動車「ハスラー」のテレビCMが話題を呼んでいる。4月末まで放映した「キャンプ」編から、現在も続く「野外ライブ」「釣り」に、新たに「海」編が加わるなどパワーアップ。実用的な軽というよりも、スポーツ用多目的車(SUV)として、さまざまなシーンで利用できる「遊べる軽」のイメージ定着に力点を置いている。

 ハスラーのCMは、有名人をあえて起用しなかったという。あくまでも主役を軽自動車に置きたかったというのが狙いで、利用するすべての人に「ハスラーと一緒なら毎日が楽しくなる」と思ってもらえるようCM作りが始まった。演出としてアクティブ感やワクワク感を前面に打ち出した。

 CMでは、映像の中でクルマの形をかたどり、配置されている遊び道具はCG(コンピューター・グラフィックス)ではなく、すべて本物のアイテムを使って手作業で並べたという。「海」編では、パラソルやクーラーボックス、水着、フラッグ、デッキチェアなどを用いた。

 また、遊び心のあるCMに大きく貢献したのが、往年の名曲である「Papa Loves Mambo(邦題:パパはマンボがお好き)」のオリジナルアレンジバージョンの起用だ。この曲は、アル・ホフマン、ディック・マニング、ビックス・ライヒナーの3人の共作で作られ、1954年ペリー・コモによって歌われ、日本でも大ヒットした。

 軽快なリズムと気分を高揚させるラテンサウンドであることや、一度は耳にしたことがあるメジャーな曲であることから、この曲を選んだという。

 1月の発売以来、販売は好調で6月末時点の累計販売台数は4万291台。年間6万台の目標に対し、すでに3分の2以上が売れた計算になる。

 ダイハツが軽オープンスポーツ「コペン」の販売を開始し、ホンダも来年の発売を控えている。いずれも軽が、実用的な側面のみならず、楽しめるクルマを訴求している。「ハスラー」を筆頭に、軽がますます活性化する勢いだ。

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