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ドコモ、「フルLTE」で高速通信アピール iPhone6の発売前に
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米アップルが発表したアイフォーン6(左)とアイフォーン6プラス=9日、カリフォルニア州クパチーノ(共同) 高速通信技術に対応したiPhone新モデルの19日発売を控え、NTTドコモは「進化し続けるドコモのLTEネットワーク」と題した説明会で優位性をアピールした。2014年度末までにLTE対応基地局数を9万5300局に拡大させ人口カバー率99%を達成したうえで、112.5Mbps超の高速基地局を13年度末と比べて10倍以上となる4万局とする。さらに1.7GHz帯と1.5GHz帯を高速データ通信サービスLTE専用とすることで快適さを提供する。
説明会でドコモは、どこでもつながる「広さ」、国内最速の「速さ」、サクサク使える「快適さ」の3点に重点を置いてアピール。「広さ」については、現在LTE基地局を9月末までに7万7千局を設置。14年度末までに9万5300局まで拡大する計画で、FOMAの11万局とほぼ同等のエリアとなるとした。
「速さ」については、クアッドバンドとして運用している4つの周波数のうち、1.7GHz帯と1.5GHz帯の全帯域をLTEに振り分けて「フルLTE」としている。高速道路と一般道の違いに例えて専用帯を設ける利点をアピール。112.5Mbps超の高速基地局は14年度末までに前年度比10倍以上となる4万局まで伸ばす予定だ。
さらにキャリアアグリゲーション(CA)を導入して最大225Mbpsを実現するとしている。CAは複数のLTE周波数を束ねて高速化を実現する呼ばれる技術のこと。運用する800MHzから2GHzまでの4つの周波数を場所や利用状況に応じて組み合わせるという。今年12月に最終試験を開始する。
またビジネス街や繁華街などデータ通信の送受信が密集する基地局内に異なる周波数で小規模基地局を設置するアドオンセルを実施。 LTE-Advanced(第4世代移動通信システム)に向けた取り組みだ。
「快適さ」については、運用する4つの中から最も空いている周波数を選択する「クアッドバンドLTE」なら容量2.4倍のためサクサク使えるとアピール。データの送受信が混み合う都市部を中心に高速LTEエリアを増強する取り組みを紹介した。
最後にiPhoneの新モデル「6」「6プラス」についても、「フルLTE」で快適な高速データ通信ができると強調。ドコモが6月に提供を開始した高品質通話を可能にしたVoLTE(ボルテ=ボイス・オーバーLTE)も近く対応する見通しだ。