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【インタビュー】4Kテレビ投入 映像・音響にこだわり

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【インタビュー】4Kテレビ投入 映像・音響にこだわり

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 □三菱電機 役員理事 リビング・デジタルメディア事業本部副事業本部長 鈴木愛司さん(58)

 --フルハイビジョンの4倍の解像度を持つ4Kテレビ「REAL(リアル)4K」を30日に投入する

 「映像と音響にこだわった65インチと58インチの2機種を発売する。独自開発のスピーカー『ダイヤトーンサウンドシステム』を搭載して迫力と臨場感のある音を再現した。映像は赤色のレーザーを液晶のバックライトに採用し、シアン色発光ダイオード(LED)を組み合わせることで、撮影した映像に近い鮮やかな色彩を実現した」

 --ダイヤトーンブランドを採用した狙いは

 「年配の人を中心にブランド認知度が高い。カーオーディオでのシェアも高く、こうした層の人たちを中心に、まずはアピールしていきたい。大画面テレビの購入者は映画館にいるような迫力ある音へのこだわりを持つ人が多く、今までの薄型テレビの音への不満から音響機器を追加購入するケースが目立っていた。リアルでは、機器を追加する必要がないくらいの音質に仕上げた」

 --高音質を実現した仕組みは

 「重低音から高音までクリアに聞こえる音にするために、高音用スピーカー2個と低音用スピーカー1個を組み込み、迫力ある重低音を出すため低音再生用のユニットを付けた。さらに最上部のスピーカーを斜め上に向けることで、音が横にも縦にも広がるように工夫した」

 --年末商戦に向けた販売戦略は

 「音の良さを『音楽通』に知ってもらうため、かつて人気だった小学館の音楽情報誌『FMレコパル』の1号限りの復刊に協力したほか、今後も展示会などでPRを進める。満足のいく4Kテレビを開発するため参入するまで時間はかかったが、音響と映像を組み合わせた製品では他社には負けない自信がある。価格は他社に比べ高めだが、クオリティーの高さを武器に4Kテレビの市場で存在感を示したい」

                  ◇

【プロフィル】鈴木愛司

 すずき・あいじ 慶大商卒、1979年三菱電機入社。電材住設事業部長、中津川製作所長、三菱電機ライフネットワーク社長などを経て、2013年4月から現職でブランド戦略推進部長。愛知県出身。

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