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【フロントランナー 地域金融】中国銀行 アグリビジネス支援(2)
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佐藤光信社長 ■1~3次産業者をネットワーク化
中国銀行と中銀リース、農林漁業成長産業化支援機構は2013年10月、6次産業化に取り組む農林漁業者らを支援する地域ファンド「ちゅうぎんアグリサポートファンド」を共同で設立した。ファンドの総額は5億円で、投資対象は中国銀行グループの営業拠点がある地域に関連性があり、6次産業化法に基づく認定を受けた事業者。中銀リースが無限責任組合としてファンドの運営・管理を行う。
ファンドが1億円を出資し、第1号案件となった「ベジタコーポレーション」(広島県福山市)は高品質な業務用カット野菜の製造・販売を手掛ける6次産業化事業体。広域にわたる1~3次産業の事業者8社が共同出資して設立された。総事業費は14億円で、補助金や中国銀行の融資も活用。12月の稼働に向けて工場の建設を進めている。
中核を担った備後漬物(同市)は原材料の調達から製造、出荷までの全工程を徹底管理する地場大手の漬物メーカーだ。ベジタコーポレーションの社長も兼ねる佐藤光信社長は「単身や高齢者の世帯が増えたことで食べきれない分は廃棄され、一玉単位のほうが割高になっている。農業者は無駄なく食べてもらいたいし、ごみを減らすことは消費者にとってエコロジーにもつながり、必要な量だけを買える『食べ切りサイズ』が重宝される時代になってきた」と指摘した上で、「当社のノウハウが生かせる新たなビジネスとして、カット野菜の事業化に至った」と説明する。
加工は漬物メーカーとして長年培ってきたカット技術が応用できる。あとは野菜の調達と販売網の構築が必要となる。そこで強力なパートナーとなったのが、青果卸売りの福岡大同青果(福岡市博多区)。同市の中央卸売市場で年間取扱量30万トンを誇る。もともとハクサイを1日60トン、365日体制で備後漬物に供給する取引関係にあった。
福岡大同青果は1次産業者である各地の優良農業者と取引がある上、3次産業者として販売ルートも持ち、タッグを組むことで1~3次産業者のネットワーク構築が可能になる。これで事業化の青写真が見えてきた。
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(編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp