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【未年に翔ける】セブン&アイ・ホールディングス会長 鈴木敏文さん(82)

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【未年に翔ける】セブン&アイ・ホールディングス会長 鈴木敏文さん(82)

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 ■商品の質向上 「オムニチャネル」本格化

 --2014年を振り返って

 「グループ全体をみると増収増益で推移している。通期(15年2月期)も、増収増益で着地するだろう。消費が飽和している時代なので、商品を安くするだけでは売れず、質を上げなければならない。昨年はプライベートブランド(自主企画、PB)商品のリニューアルなどを進めたのが的中したが、世の中の変化に合わせ、人間の潜在的な欲望を刺激していくことが重要だ」

 --15年10月に予定されていた消費税の再増税が延期された

 「続けて消費税率を上げるのは、消費環境に厳しいと、ずっと主張してきた。10月に再増税すれば、消費は激しく冷え込んでいただろう。17年4月の再増税に向け、新しい商品のリニューアルに力を入れていく」

 --実店舗とネットを融合する「オムニチャネル戦略」を、15年秋から本格化する

 「総合スーパーのイトーヨーカドーの商品であろうと、コンビニエンスストアのセブンイレブンの商品であろうと、グループ各社の商品をグループ内の店ならどこでも買えるようにする。本格的なオムニチャネルを導入する小売業は、世界で初めてだ」

 --セブンイレブンに関しては、15年2月期も、過去最大の1600店を国内に出し、店舗数は1万7000店に達する

 「16年2月期は前年を上回る1700店を出す。オムニチャネル戦略に対応するためにも、もっと増やしていかなければならない。まだまだ店を出せる場所はある。日本で出店が決まっていないのは、鳥取、沖縄の2県だが、いつかは出ることになるだろう」

 --スーパー事業は、コンビニ事業に比べ不振だ

 「これからは地域のニーズを組み上げ、商品を開発していく必要がある。例えば、作業着のような衣類は、気温の違いで必要とされる種類が変わる。消費が飽和する中、本部中心で商品を開発し、全ての店で同じものを買えるという従来のビジネスモデルでは商品の差別化ができない。コンビニも、これからは全国の1万7000店がそれぞれの特徴を出していく必要がある。そのためには、地域に権限移譲できる形に組織を変え、地域で商品開発を進めなければならない」

                   ◇

【プロフィル】鈴木敏文

 すずき・としふみ 中大経卒。東京出版販売(現トーハン)を経て1963年イトーヨーカ堂入社。セブン-イレブン・ジャパン社長、イトーヨーカ堂社長などを経て2005年9月から現職。長野県出身。

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