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高齢者住宅、サービス競う 大手デベロッパー本格参入
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大京の「かがやきの季・中野南台」では、各部屋にテレビ電話を導入。対話サービスを行う=東京都中野区 大手デベロッパーの間で、サービス付き高齢者向け住宅事業に本格参入する動きが活発化している。大京は13日、「かがやきの季(とき)」シリーズというブランド名で今後10年間に60棟を稼働すると発表した。また、東京建物も17日に5カ所目となる同住宅を開業する。中長期的に50棟まで拡大する計画だ。
大京が供給する第1弾は「かがやきの季・中野南台」(東京都中野区、28戸)。大京と個人が共同で所有する社員寮をバリアフリー化し、廊下の幅を広げるなどの改修工事を施した。80歳代の女性を主なターゲットとしており、2月1日から入居を開始する。
提携先のウイズネット(さいたま市大宮区)が併設する訪問介護事業所を運営。生活相談、安否確認や食事サービスを提供する。各部屋にはテレビ電話を導入し「見守りサービス」を実施。日時を決めて入居者との対話を行う。第2弾は高松市に開設する。それ以降は首都圏を中心に、年間平均6棟のペースで開設する方針だ。
東京建物が新たに開業するのは「グレイプス大森西」(東京都大田区)。日中に常駐するコンシェルジュが居宅介護支援事業所や大森山王病院と連携し、各入居者に合った最適なサポートプランを提案する。
大京と同様、食事サービスには力を入れており、家庭の味を再現するため四季折々の食材を使い、施設内の厨房(ちゅうぼう)で調理した温かい食事を提供する。また、マグロの解体ショーなど季節に応じた行事も順次開催する。
高齢化社会の進展で、新築マンション市場が縮小傾向をたどるのは必至。このためデベロッパー各社は、既存マンションの顧客を囲い込んでリフォーム需要につなげるなど、ストック戦略に力を注ぐ。サービス付き高齢者向け住宅もストック事業の一環。既存顧客もターゲットとなるからだ。
大京は「かがやきの季」シリーズを展開する一方で、同社の「ライオンズマンション」の居住者も高齢化が進んでいる点を考慮。「高齢者が多い物件に訪問介護事業所を併設し、サービスを提供することも視野に入れている」(杉田昌之・高齢者住宅事業推進チーム室長)という。東京建物シニアライフサポートの加藤久利社長は「新築マンションの事業エリアと重ね合わせることで、幅広く商品展開できるようにすることが課題」と話している。