--足元の消費環境をどう見ている
「昨年4月の消費税増税以降、たばこや飲料などの商品の売れ行きが落ち込んだまま、なかなか回復してこない。夏も台風が相次ぐなど、天候が味方してくれなかった。とくに地方の状況が悪い。賃上げが遅れているし、地方は生活で車を使うことが多く、ガソリン価格が高止まりしており、可処分所得が減っている。生活防衛に走っているのだと思う」
--そんな中で、商品力の強化をどのように進めていくのか
「『安い』を追求するのでなく、コンビニエンスストアならではの商品をプライベートブランド(PB、自主企画)化していきたい。たとえば、現在も展開している、電子レンジで温めるだけで食べられるラーメンは『コンビニらしさ』のいい例だ。PBはいま600アイテムくらいあるが、中長期的に1000まで増やしたいと考えている」
--国内の出店計画は
「現在の国内の店舗数は約1万1000店に上る。1万店を超えるチェーンが健全な成長を遂げる、という考え方からすると、来年度は1000店程度、900~1100店くらいを出すのがちょうどいい。その出店の中には、収益性を高めるためのスクラップ・アンド・ビルドや、われわれが得意としている、薬局やスーパーなどとの『一体型店舗』の展開も含まれている」
--訪日外国人客の需要をどう取り込む
「店内でスマートフォンのアプリを立ち上げると、店で扱っている商品の情報などを見られるサービスを始めることを考えている。言語も、英語や中国語、韓国語などでの対応を検討する。将来的には(イスラム教で食べることを許された)『ハラル』食品の確認もできるようにしたい。2015年度中にアプリを準備し、(年度内に)提供を始める方向で考えている。このほか16年度には、店内のATM(現金自動預払機)で、海外金融機関発行のカードを使って日本円を引き出せるようにする」
--M&A(企業の合併・買収)への考え方は
「相手企業との相性がある。自社と相手の両方にとってメリットがあれば、業務提携や資本提携も含め、いかなる取り組みも興味をもって検討していく」
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【プロフィル】中山勇
なかやま・いさむ 東大農卒。1981年、伊藤忠商事入社。同社広報部長、常務執行役員などを経て、2013年1月ファミリーマート社長執行役員、同年5月から現職。東京都出身。