--2015年度から始まる中期経営計画について
「(最終利益で業界)3位は単なる通過点で万年3位にならないことが大事だ。先頭集団の一角に加わるには、業界を代表するポジションを確立し、トップを目指して具体的な目標を出す3年間にしていきたい。非資源で着実に力をつけてきており、資源価格が落ち着いている今こそ当社が飛躍できるチャンスだ。ブレーキも大事だが、アクセルを踏みたい」
--タイのチャロン・ポカパン(CP)グループとの資本提携は
「まずは食料分野で協業していく。彼らは土地を担保に農家に融資し、農産物の加工・輸出で国の発展プロセスに貢献するやり方。川下を押さえて市場を持つのが強みだ。そこに当社の持つ大豆など穀物の調達力を使いCPルートで流通させる。また、安心・安全の日本の技術も仲介することで、中国やベトナム、ミャンマーで共同で市場開拓していく」
--CPとの次なるビジネスは
「CPは傘下の携帯会社トゥルー・コーポレーションと中国のチャイナモバイルと資本提携するなど携帯事業を強化しており、アジアなどで携帯やネット通販事業を検討している。まず中国でのインターネット通販事業で協業する。伊藤忠と組むことでブランド商品や質の高い生活雑貨の供給を期待している」
--強みの中国戦略は
「中国リスクがあるから今やめるのはビジネスを知らないからだ。政治・経済が安定し見違える国になってからでは遅く、地域に根ざした戦略へ見直したい」
--資源価格下落の中で資源開発への取り組みは
「資源投資は長期のスパンでいいものがあれば投資していく。ただ、財閥商社に比べ目利き力や販売力が弱いことをいましめた上で投資する。一方で、今後は電力会社も長期契約だけではなく、(短期契約も含め)柔軟な調達方法に変わる可能性がある」
--世界経済のリスクをどうみる
「米国では今春まで金融緩和が続くが、(金融引き締めで)景気が失速する懸念がある。原油価格下落でシェールガスの新規開発が凍結されれば、周辺ビジネスや雇用に影響が出るのではないか」
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【プロフィル】岡藤正広
おかふじ・まさひろ 東大経卒。1974年伊藤忠商事入社。2002年執行役員、常務・繊維カンパニープレジデント。専務、副社長を経て、10年4月から現職。大阪府出身。