SankeiBiz for mobile

3メガバンクの組成額、世界1~3位独占 海外の大型案件増加で存在感

ニュースカテゴリ:企業の金融

3メガバンクの組成額、世界1~3位独占 海外の大型案件増加で存在感

更新

 インフラ整備や資源開発など大型事業向け融資(プロジェクトファイナンス)の組成額で、2014年に日本の3メガバンクが初めて世界の1位から3位までを占めたことが15日、分かった。長引く長期金利の低下傾向を背景に銀行の国内収益は縮小しており、より大きな利ざやが見込める海外での融資を拡大させている。

 米国に本社を置く世界的な情報サービス企業、トムソン・ロイターによると14年の大型事業向け融資の組成額は世界全体で2597億ドル(約30兆5700億円)。このうち、3メガが主幹事を務めた案件のシェアは14.9%と13年より1.7ポイント上昇し、過去最高を更新した。

 銀行別のシェアと金額は、1位=三菱UFJフィナンシャル・グループ6.1%(組成額162億ドル)▽2位=三井住友フィナンシャルグループ5.1%(134億ドル)▽3位=みずほフィナンシャルグループ3.7%(98億ドル)。三菱UFJは3年連続で首位となった。

 3メガの存在感が高まったのは、日本企業が主導する海外の大型案件が増えたためだ。三井物産や三菱商事が参画する米液化天然ガス(LNG)輸出事業「キャメロン」(77億ドル)をはじめ、丸紅などによる豪ロイヒル鉄鉱山開発事業(71億ドル)などの組成案件には3メガがそろって参画した。

 さらに、三菱UFJは伊藤忠商事が参画するトルコ製油所建設事業、三井住友はカジノが入るシンガポールの複合型リゾート「マリーナベイ・サンズ」の借り換え、みずほは関西電力などによるインドネシア水力発電事業を個別に手掛けた。

 三菱東京UFJ銀行ストラクチャードファイナンス部の担当者は「昨年、当行の米国事業と米銀子会社ユニオンバンクの運営を一体化し、米国のプロジェクトファイナンス事業を強化できた」と話す。

 三井住友銀行のプロジェクトファイナンス営業部のラジーブ・カナン部長は「新興国の資源やインフラ需要は大きく、市場規模は20年までに5000億ドルに倍増する」と意気込む。

 原油安の影響でさまざまなプロジェクトが収益を確保できなくなる懸念が高まっているものの、欧州債務危機後に事業を縮小した欧州の銀行が再び大型事業向け融資に力を入れ始めており、融資案件の獲得競争は激しくなりそうだ。

 ■世界のプロジェクト ファイナンス組成額(2014年)

 順位/銀行名/組成額

  1( 1)/三菱UFJ/162

  2( 4)/三井住友/134

  3( 5)/みずほ/98

  4(18)/仏BNPパリバ/90

  5( 7)/仏クレディ・アグリコル/80

  6(10)/蘭ING/75

  7(11)/豪コモンウェルス/72

  8( 9)/英HSBC/68

  9(16)/仏ソシエテ・ジェネラル/63

 10( 2)/印ステート・バンク・オブ・インディア/56

 ※単位:億ドル。トムソン・ロイター調べ。銀行名は略称。カッコ内は前年順位

ランキング