SankeiBiz for mobile

「niconico」が示すゲームの未来 任天堂が特別協賛、花札の大会も

ニュースカテゴリ:企業の情報通信

「niconico」が示すゲームの未来 任天堂が特別協賛、花札の大会も

更新

東京・六本木のニコファーレで開かれた「闘会議2015」の見どころ発表では、出演するゲーム実況者の名前に歓声が上がった  ドワンゴとニワンゴが運営する動画配信サービス「niconico」が主催し、1月31日と2月1日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開くゲームのイベント「闘会議2015」に、ゲームファンやエンターテインメント業界の注目が集まっている。任天堂が特別協賛し、スマートフォンで人気のゲームも大集合。会場ではネットなどでゲームをプレーする姿を見せる「ゲーム実況」を実演したり、花札のようなアナログゲームの大会も実施したりと、今までにないプログラムを並べてゲーム界の現在を反映。エンターテインメントの未来を示そうとしている。

 出演者の名前が明かされるたびに、場内から大きな歓声が上がる。2014年12月18日に東京・六本木のニコファーレで開かれた「闘会議2015」の見どころを発表するイベント。集まった「niconico」ユーザーの関心が向かっていたのは、ゲーム実況と呼ばれるプログラムに、どんな実況者が登場するかだった。

 次々に挙がる名前に、テレビで活躍するタレントやアーティストはいない。だが、彼らは「niconico」をはじめネットでの動画配信を通し、ゲーム実況を楽しむユーザーには“神”に匹敵する存在となっている。その姿を「闘会議2015」の場で実際に見られるうれしさから、会場は喜ぶ来場者で沸いた。

 昨年11月17日に行われた「niconico」が主催する「ニコニコ超会議2015」(4月25日、26日)の概要発表で、開催が電撃発表された「闘会議2015」。“ゲーム実況とゲーム大会の祭典”というキャッチフレーズが示すように、そこでは、ゲームをプレーする姿を見せるゲーム実況が、プログラムでも大きな位置を占めている。

 動画配信の発展と併走するように、自分のゲームプレーをネット上で披露するユーザーが増えていった。著作権の問題から公開が難しい状況もあったが、最近は、ネットを通じてプレーを見てもらうことが、ゲームのプロモーションにつながると理解し、実況を認めるゲーム会社が増えている。

 「闘会議2015」開催のサプライズ発表では、任天堂が特別協賛になることも明らかとなって、集まったユーザーを驚かせた。そこで任天堂は、「niconico」の「クリエイター奨励プログラム」に対応することも合わせて発表。任天堂の著作物のうち、対象となるゲームの実況動画を投稿した場合、人気の度合いに応じた報奨金を受け取れるようにした。

 メーカー公認の上に、優れた腕前を示せばお金までもらえるほど、ゲーム実況という分野は、エンターテインメントとして育っている。そうした時代を目の当たりにできる場として、「闘会議2015」は見逃せないイベントになりそうだ。

 その任天堂は、海外のゲーム展示会で注目された、新作のWii U対応ソフト「Splatoon」を、日本で初めてプレーできる状態で出展する。このほか、「パズル&ドラゴンズ」のガンホー・オンライン・エンターテイメント、「白猫プロジェクト」のコロプラ、「モンスターストライク」のミクシィ、LINE、サイバーエージェントといった、スマートフォン向けゲームアプリの有力企業が協賛として出展。それぞれのゲームを展示し、実況も行えるようにして、集まったファンに楽しんでもらう。

 ゲーム実況と並んで、プログラムの中心になるのがゲーム大会だ。対戦格闘ゲームでトップレベルのプレーヤーたちが集まり、ナンバーワンを競うトーナメントが開かれる。2人1組か、または1人がフィギュアとゲームを連動させる任天堂の新システム「amiibo(アミーボ)」を持ち込んで参加し、対戦する「大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U 闘会議 1DAYトーナメント」など、注目の企画もめじろ押しだ。

 ネットで全世界とつながったことで、自作のゲームが世界に知られ、人気となっていく現象もゲーム業界では起こっている。「闘会議2015」ではこうしたムーブメントもしっかりと抑え、自作ゲームの歴史を紹介するコーナーや、自作ゲームを持ち寄ってみせ合うような機会も用意して、新しい才能の登場を支援する。

 さらには、デジタルだけでなくアナログのゲームも楽しめる場も提供。任天堂の歴史を作った「花札」を、任天堂公認で競い合うコーナーがあるほか、ゲームに登場するキャラクターになり切って、場内を回りながら謎解きをするイベントもあり、体を使って楽しむ場が用意される。

 こうしたプログラムに共通しているのが、ユーザー主体という意識だ。ゲーム会社が新作ソフトを並べてプロモーションする場ではなく、ゲームユーザーが思い思いに好きなゲームを遊んだり、プレーする姿を見せたりして楽しむイベントになっている。

 企業による押しつけではないイベントという意識に共感し、「東京ゲームショウ」のような従来型の展示会には基本的に出展していない任天堂が、「闘会議2015」への特別協賛や新作ゲームの提供を決めた。

 ユーザー発で盛り上がり、新しいムーブメントを作ろうとする動きも活発化している。「闘会議2015」は「ニコニコ超会議」と並び、新時代のエンターテインメントを探り、ユーザーの嗜好を探る場にもなりそうだ。

ランキング