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【未年に翔ける】資生堂社長・魚谷雅彦さん(60)

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【未年に翔ける】資生堂社長・魚谷雅彦さん(60)

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 ■中国EC市場で20年度首位を目指す

 --2015年度から新たな経営の中長期戦略がスタートする

 「まず、売り上げの約5割を占める国内事業を活性化したい。14年度の国内売上高は05年度から約1000億円落ちるが、広告費削減などで収益を維持して海外事業の成長を支えてきた。国内ブランドを立て直し、中国事業などの再活性化に向けた投資につなげたい」

 --尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐる日中関係の悪化の影響で、中国事業は低迷が続いている

 「(不良在庫などの)長年の課題が累積し、将来の資生堂の生き残りを考えるとより深刻になる可能性があった。マーケティングや電子商取引(EC)の責任者を現地で採用し、EC事業を独立させるなど新組織で出直しを図る。20年度にECを中国事業の売り上げのうち約3割まで伸ばし、現地のECの化粧品市場で首位を目指す」

 --研究・開発など成長に向けた投資を増やす

 「資生堂の生命線は肌などの研究で培われた技術だ。例えば、顔の形状の老化メカニズムを解明した研究員が、昨年の国際化粧品技術者会(IFSCC)で最優秀賞を受賞した。外部提携も含めて基礎研究にもう一度注力し、成果を商品開発に生かす。また、消費者間の情報伝達が速い時代なので、試作品を顧客に使ってもらう『都市型オープンラボ』を作り意見を聞きながら、発信や商品開発に反映していきたい」

 --ブランドの選択と集中を打ち出した

 「まず、売り上げの極めて少ない28ブランドを統廃合し、主力ブランドに(投資を)集中したい。(17年度までに)利用者がいるので心苦しいが、販売量を考えると影響は少ないと思う。次の段階として(エリクシールなど)主力15ブランドで購買層が重なっている部分があるので、全体の事業構成を整理する。すでに動きだしているので、15年後半には明確になる」

 --組織改革も進めている

 「ドラッグストアなどで販売する(中低価格)商品と、相談を受けながら販売する高級価格帯では美容部員の対応も異なる。4月に本社と国内販売会社の仕事を融合して『プレステージ』『パーソナルケア』など事業別に再編し、各事業の営業や商品企画などが一緒に議論する職場環境をつくる」

                   ◇

【プロフィル】魚谷雅彦

 うおたに・まさひこ 米コロンビア大経営大学院修了。1977年、ライオン歯磨(現・ライオン)入社。日本コカ・コーラ社長、資生堂マーケティング統括顧問などを経て2014年4月から現職。奈良県出身。

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