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NTT、海岸林再生で復興支援 気仙沼・大島、防災効果高い広葉樹植樹
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宮城県気仙沼市の大島に渡り、雑草などを取り除くNTTグループの社員ら=2014年10月11日 NTTグループは、2011年度から環境保全とともに震災復興につながる活動に取り組んでおり、その一環として13年3月に東日本大震災の被災地である宮城県気仙沼市の大島で海岸林の再生を始めた。
気仙沼湾の入り口に浮かぶ面積約9平方キロメートルの大島は大震災の際、「気仙沼の防波堤」として陸地の被害緩和に貢献したものの、島自体は地震や津波、山火事など甚大な被害を受けた。
被災地の復興に役立つ環境活動を模索していたNTTが、宮城県栗原市の森林再生に取り組むNPO法人「日本の森バイオマスネットワーク」から大島のことを聞き、地元観光協会などの協力を得て海岸林再生プロジェクトを始めることにした。
NTTの平野華世子CSR推進室主査は「島の復興は進んでいるとはいえず、津波で多くの木が倒壊したまま。何とかしたかった」と振り返る。
大島は気仙沼港から船で約30分で渡れ、本土から行きやすい。島があるため気仙沼湾内は穏やかで、漁港は天然の良港として知られる。自然も豊かで、北部にそびえる海抜235メートルの亀山から一望できる島全体の景色は「緑の真珠」とたたえられており、NTTは今回の活動を「緑の真珠 海岸林再生プロジェクト」と銘打って取り組んでいる。
初回の13年3月、島北部の外浜と呼ばれる約6600平方メートルの山肌に、サクラやケヤキ、ナラ、クヌギなどの苗木約1000本を植樹。これら広葉樹は土壌に深く根を張るため、針葉樹よりも防災効果が高いという。
植樹後は、ある程度成長するまで、苗木に日光があたるように周辺の樹木の枝を取り除く枝払いや枯れてしまった苗木の補充、下草払いなどの管理が必要になる。
このため、NTTは年1、2回、島に渡る。昨年は10月に出向き、宮城・岩手エリアのNTT東日本グループの社員やその家族ら61人がボランティアとして参加、草刈りなどで汗を流した。島の人からは感謝の意を込めてカニ汁を振る舞われるなど交流も深めた。
今年も大島に渡る計画だ。受け入れる島側のことを考慮すると、一度に数百人といった大人数を募ることはできないが、平野主査は「被災地に行ったことがないグループ社員には参加してほしい」と呼び掛けている。