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サムスン惨敗…アップルと何が違うのか 新型ギャラクシーに中国人は並ばない

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サムスン惨敗…アップルと何が違うのか 新型ギャラクシーに中国人は並ばない

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ソウルの携帯ショップ前では、アップルとサムスンの両機種が激突するが…(AP)  韓国のサムスン電子と米アップルの業績が明暗を分けている。昨年から中国の新興スマートフォンメーカーが台頭し、サムスンがシェアを奪われている一方、アップルは新型「iPhone(アイフォーン)」の販売が好調だ。アップルにあって、サムスンにないものとは一体何なのか…。

 9年ぶり2けた減収の衝撃

 1月29日発表されたサムスンの2014年連結売上高は前年比約10%減の206兆2100億ウォン(約22兆3千億円)と9年ぶりの減収となり、営業利益も約32%減の25兆300億ウォンと3年ぶりの減益となった。業績の低迷はスマホ事業の不振が要因だ。

 一方、アップルが同27日発表した14年10~12月期の連結業績は昨年9月に発売した新型アイフォーンの販売が好調で売上高、最終利益ともに過去最高だった。

 両社の明暗を分けたのは中国市場におけるスマホ販売だ。サムスンは中低価格帯のスマホを販売し、中国でシェアトップを獲得していたが、昨年以降、小米科技(シャオミ)や華為技術(ファーウェイ)など地場メーカーの勢いが強くシェアを落としている。

 中国で快進撃続くiPhone

 その反面、アップルは中国移動(チャイナ・モバイル)と販売契約を結び、アイフォーンの販売を拡大。10~12月期の香港と台湾を含む中国地域の売上高が前年同期比70%増となった。

 大手2強の差が鮮明となってきた理由について、電機系アナリストは「ブランド力の違いが大きい」と指摘する。

 昨年の新型アイフォーンの販売で、先行発売する日本のアップルストアに、転売目的の中国人が大挙して並んでいた。それだけ中国人にとってもアイフォーンは価値が高いことを示している。サムスンの「ギャラクシー」の新モデルが発売されても大勢の中国人が並ぶことはない。

 アイフォーンには、創業者の故スティーブ・ジョブズ氏の狂気といえるまでの端末への思いやこだわりが込められており、そうしたものがブランドを形成している。サムスンのギャラクシーも精錬されたデザインでクオリティーは高いが、「端末にスピリッツがないのがアイフォーンとの大きな違い」(同)と話す。

 「サムスンに乗り換えるメリットはなし」 

 アップルの強さは、端末だけではない。基本ソフト(OS)やアプリストアも垂直統合で展開しているのが、サムスンと大きな違いだ。「アイフォーンで音楽や動画を楽しんでいる利用者がサムスンに乗り換えるメリットはない」(携帯電話会社の幹部)。

 サムスンはアップルと端末で勝負するしかなく、苦手とされるイノベーションを自ら起こさなければ、勝ち目がないのが実情だ。そうした中、ギャラクシーと同じ機能で半額で作るシャオミなども現れ、かなり追い詰められている。

 さらに、これまで成長を牽引(けんいん)してきたカリスマ会長の李健煕(イ・ゴンヒ)氏が病に倒れ、指揮を執れなくなっており、これもサムスンの経営に追い打ちをかけている。

 下降線をたどるスマホ事業で、アップルにはあってサムスンにないものを追い求めるのか。

 それともスマホとは別のステージで勝負するのか。韓国のGDP(国内総生産)の約2割を占めるサムスンが大きな岐路に立たされているのは間違いなさそうだ。

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