--日銀の大規模金融緩和の成果は
「『2年程度で2%』の物価目標を掲げたが、4年程度はかかる可能性がある。遅かれ早かれ、2年程度の時間軸は変更せざるを得ない。時間を区切ってインフレ目標を掲げたのは、世界中でも日銀のみだ。2年間にこだわるのであれば、変動の大きいエネルギー価格を除く消費者物価指数で見るべきだった」
--時間軸を変更した場合、市場の反応はどうなる
「2年で2%の旗を降ろしたと判断されれば、株が売られ(安全資産とされる)円が買い戻されるかもしれない。今年度は大規模緩和の中間評価の年になる」
--日銀は追加緩和に踏み切るか
「6月と考えている。円安は短期的には、家計や中小企業にマイナスの影響が出るため、政府はインフレ(の実現)を急いではいない。効果を最大限にするため外部要因を利用するのではないか」
--具体的には
「米国の利上げだ。当社は利上げを9月と予想しており、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でフォワードガイダンス(将来の政策指針)を発信して市場に織り込ませるだろう。日銀はそのタイミングで追加緩和をぶつけるのではないか。10月だと遅すぎる」
--追加緩和の手段は
「国債の次に買うとすれば、リスクが低い高格付けの社債ではないか。株式の購入もありうる。長期金利にターゲットを設ける金利政策を始めるかもしれない。危険な政策だが、政府が国債を増発すれば、日銀の国債購入余地はその分増える」
--アベノミクスの評価は
「日経平均株価は2万円に一時到達したが、壮大な実験なので、評価にはまだ時間はかかる」
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【プロフィル】城田修司
しろた・しゅうじ 青学大大学院修了。山一証券経済研究所やシティバンク銀行などでエコノミスト、ストラテジストとして活躍。2013年12月から現職。神奈川県出身。