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【フジテレビ商品研究所 優品ズームアップ】ロボット掃除機「ルーロ」

ニュースカテゴリ:企業の電機

【フジテレビ商品研究所 優品ズームアップ】ロボット掃除機「ルーロ」

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独自の三角形状で部屋の隅や壁際のごみまでしっかり掃除できるパナソニックのロボット掃除機「ルーロ」  □パナソニック ロボット掃除機「ルーロ」

 ■ごみの取り残し解消する“おむすび型”

 日本に登場した当初は、物珍しさで売れている感が強かったロボット掃除機も、国内勢参入の効果もあってか、今年度の需要は60万台を超えると見込まれている。そんなロボット掃除機市場に、今年3月パナソニックが投入した「ルーロ」。おむすび型のユニークな形状は、ユーザーに満足してもらえる“掃除性能”を追求した成果だった。

 ◆技術発表から10年以上

 パナソニックのロボット掃除機開発の歴史は30年前にまで遡(さかのぼ)る。開発がスタートして8年後の1993年には、羽田空港ターミナル向けに業務用ロボット掃除機を導入している。さらに、2002年には、世界で初めて安全系、集塵(しゅうじん)系センサーを搭載した家庭用ロボット掃除機の技術発表にも漕(こ)ぎつけている。しかし、実際に商品を発売するまでには、技術発表から10年以上の年月を要した。

 その背景には、基本的な性能である掃除性能をユーザーに満足してもらえるレベルに仕上げることへのこだわりがあった。実際にロボット掃除機を使っている人の声を聞いてみると、“狭い場所”や“部屋の隅”の掃除性能に関して、4割前後の人が不満を述べている。さらに、これから購入を考えている人に、ロボット掃除機の購入を躊躇(ちゅうちょ)させる理由を聞いても、掃除性能に関する不安を抱いている人がほぼ同様の割合でいることが分かった。

 キャニスター型の掃除機に比べてモーターパワーが劣るロボット掃除機は、強力な吸引力を発揮させることが難しい。また、従来のロボット掃除機は走行性を重視して円形の形状が採用されていたが、ノズルからの距離が遠くなるコーナー部分や壁際のごみはどうしても取り残してしまっていた。この問題の解決に大きく寄与したのが、“ルーローの三角形”と呼ばれるおむすび型のデザインの採用だった。

 ◆2つの頂点にサイドブラシ設置

 ドイツの機械工学者、フランツ・ルーローが開発したこの図形は、正方形に内接して回転することができる。つまり、くるくると回転する自由な走行性を確保したまま、コーナーの奧まで進入させることが可能というわけだ。サイドブラシを回転させコーナーや壁際のごみをかき込む機構そのものは従来のロボット掃除機と同様だが、三角形の2つの頂点にサイドブラシを設置し、その間をつなぐように180ミリメートルのワイドな吸込口が取り付けられている。サイドブラシの間隔が開いているため一度に掃除できる幅が広くなる。

 さらに、円の中心部に吸込口がある従来のロボット掃除機に比べて、サイドブラシと吸込口が近く、かき込んだごみをより確実に吸い取ることができる。

 吸込口のブラシにも、静電気を帯びて床にはりついているほこりなどを電気的に中和して乾拭きしたように仕上げる「マイナスイオンプレート」や吸い込み口中央にごみをかき集め取り残しを防ぐ「V字ブラシ」など、これまで同社の掃除機開発で培われてきた掃除性能向上技術が取り入れられている。また、吸込口のブラシは、進行方向に向かって回転するキャニスター型掃除機とは逆方向に回転し、フローリングの溝やじゅうたんの奥のごみを確実にかき出せるように設計されている。

 ◆超音波と赤外線センサー搭載

 ロボット掃除機が高い掃除性能を発揮するためには、掃除機自ら状況を判断して必要な動作を行う機能が欠かせない。掃除性能向上のためには、ごみが残りやすいコーナーや壁際を確実に検知できることが大前提だ。また、障害物を回避しつつ室内をくまなく掃除できる自由な走行性も大切だ。周囲の状況を把握するために、「ルーロ」には“超音波”と“赤外線”の2種類のセンサーが搭載されている。前方に設置された“超音波”センサーは、前方を幅広く検知できるが音を吸収する柔らかな素材が苦手。側方に設置された“赤外線”センサーは、近くのものの距離を正確に検知するが光を透過するものは苦手だ。これらの得手不得手を補い合って、得られた情報からコーナーや壁・障害物を見分け、方向を認識するジャイロ制御と組み合わせて、効率良く掃除を行うプログラムが組まれている。

 自動モードでは、壁に沿って走行しながらコーナーや壁際を掃除した後、ランダム走行に移行して部屋全体を掃除する。壁が近づくと“赤外線”センサーが壁との距離を測ってギリギリの位置を進み、前方にも壁が検知されたらコーナーだと判断する。コーナーでは、“ルーローの三角形”ならではのスムーズな走行性を発揮して、首を振りながら丁寧にごみを取る。

 ◆検知機能で吸引力を自動調整

 「ルーロ」は、単に部屋をまんべんなく走行しながら掃除するだけでなく、床のごみ量に合わせて掃除ができるようにプログラミングされている。キャニスター型掃除機にも搭載されている「ハウスダスト発見センサー」をロボット型掃除機に合わせて調整、ごみが多く検知された場所では、吸引パワーを上げながらゆっくり走行、往復走行や首振り走行も交えながら丁寧に掃除する。

 ブラシやダストボックスは外して水洗いが可能、排気口が上向きでほこりを舞い上げにくいなど、使いやすさに関しても細かな配慮がなされている。

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 ■フジテレビ商品研究所

 「企業」「マスコミ」「消費者」をつなぐ専門家集団として1985年に誕生した「エフシージー総合研究所」(東京都江東区、従業員40人)内に設けられた研究機関。「美容科学」「食品料理」「環境科学」「生活科学」の各研究室で暮らしに密着したテーマについて研究を行っている。

 http//www.fcg-r.co.jp/lab/

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