SankeiBiz for mobile

スカイマーク再建、成否握る大口債権者 ANAホールディングスとの溝が表面化

記事詳細

スカイマーク再建、成否握る大口債権者 ANAホールディングスとの溝が表面化

更新

 ANAはエアバスに対して、2014年3月以降で小型機「A320」計37機を発注。これまで築いてきたビジネス上での深い関係を踏まえて、再生案にもすんなり同意してもらえると考えていた。

 これに対し、エアバスはANAHDがスポンサーに加わったものの、当て込んでいたほど自社の航空機を購入してもらえないことに不満を持ったとみられる。日本市場はライバルの米ボーイングの独壇場だったが、近年はエアバスが激しく盛り返しており、ANAへのさらなる食い込みが必要、と考えていたようだ。

 ANAにも容易に航空機の追加導入を決められない事情がある。同社は既に中長期を見据えた機材調達計画を立て、昨年以降に80機以上の機材を発注済み。機材戦略については「経営戦略、財務、経済合理性に基づき決定する」(長峯豊之ANAHD上席執行役員)とのスタンスで、追加発注には慎重だ。

 さらに、ANAはイントレピッドから、スカイマークがリース契約を解約した中型機「A330」の引き取りを打診されたが、協議の末、導入を見送った。既存の機種と異なるため、運用やコスト面でメリットが薄いと判断したためだ。

ランキング