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成田空港、LCC誘致に活路 専用ターミナル開業、羽田やアジア各国と対決へ

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成田空港、LCC誘致に活路 専用ターミナル開業、羽田やアジア各国と対決へ

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 成田空港で4月8日、格安航空会社(LCC)専用の「第3旅客ターミナル」が開業した。成田で新しいターミナルビルが稼働したのは22年4カ月ぶり。東京都心から近い羽田空港で国際化が進むほか、アジアの主要空港との競争も厳しさを増している。“内憂外患”を抱え、地盤沈下が現実味を帯びる中、成田は「LCC誘致」を活路の一つとしていく考えだ。

 実際に第3旅客ターミナルに入ってみて印象的なのは、その簡素なつくりだ。天井は仕上げ板がなく、配管類や柱がむき出しになっている。利用客が機内に乗り込むときも搭乗橋は備えておらず、「エプロンルーフ」と呼ばれる伸縮可能な搭乗通路を用いる。とにかく建設コストを切り詰めた。

 一方、こだわりもある。LCCは早朝便も多く、空港で一夜を明かす利用客のために、横になって休めるソファベンチを100席以上設置。国内の空港で最大規模という約450席のフードコートは午前4時から営業している。

 建設費4割カット

 建設費は約150億円。既存の第1、第2旅客ターミナルに比べ、建設コストを1平方メートル当たりで4割削った。これにより航空各社が負担する施設使用料を既存の旅客ターミナルの半額程度に抑えたほか、利用客が支払う施設使用料も国内線出発(大人)の場合は約14%安い。

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