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成田空港、LCC誘致に活路 専用ターミナル開業、羽田やアジア各国と対決へ

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成田空港、LCC誘致に活路 専用ターミナル開業、羽田やアジア各国と対決へ

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 それは数字にも表れている。国土交通省東京航空局がまとめた2014年の速報値によると、国際線旅客数は、羽田が発着枠拡大の効果もあって前年比32.8%増の1059万3059人と大きく伸ばしたのに対し、成田は2.6%減の2693万2949人とさえなかった。

 首都圏空港には長らく、「国内線は羽田、国際線は成田」というすみ分けがあった。だが近年は、羽田で国際化が進む一方で、成田はLCC誘致を通じて国内線を強化している。

 国交省は20年の東京五輪までに成田、羽田の発着枠を年4万回程度ずつ増やす方針で、五輪後の航空需要拡大への対策として成田、羽田で1本ずつ滑走路を増設する案もある。増えた発着枠の扱い次第では、首都圏空港の垣根はどんどん低くなる可能性が高い。

 さらに成田は、台頭著しいアジアの主要空港との間でハブ空港の座をめぐる競争にもさらされている。成田と羽田を合わせた国際線旅客数は11年に、韓国の仁川空港やタイのバンコク空港に逆転され、香港空港、シンガポールのチャンギ空港を含めたアジアの主要空港の中で最下位に転落。データが最新の13年まで、その状況が続いている。

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