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【株主総会詳報】ソフトバンク(2)「シャープとソニーを買収して復活させて」と株主が爆弾提案

ニュースカテゴリ:企業の情報通信

【株主総会詳報】ソフトバンク(2)「シャープとソニーを買収して復活させて」と株主が爆弾提案

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孫正義ソフトバンク社長と「ソフトバンク2.0」を説明するイメージ図(同社公式サイトの動画配信より)  ■私がコメントすると大変なことに

 質疑応答では13人の株主が質問をした。主なやり取りは次の通り。

 --「夢」を語っていただき、個人株主としてもうれしく思う。安定株主をどう維持するのか、その考えをお聞きしたい。

 孫正義社長 「短期的な出来事に一喜一憂するのでなく、10年、20年、30年、100年単位で物事を考え、われわれのグループが大きく成長する、短期的には赤字を出しても大きく投資する、そうした経営をこれまでも行ってきたし、今後も続けたい」

 --「iPadミニ」のユーザーだが、操作法がわかりづらく、ショップで相談してもわかりにくい。世界に羽ばたくならば、末端の従業員の教育も重要ではないか?

 孫社長 「スタッフ教育をさらに強めていきたいが、根本的には説明がなくても使いやすい製品、サービスにすることが大事だ。そのためには人工知能を使って、会話型で使い方を教えられる、そうした方向を目指していきたい」

 このあと、会場がどよめいた質問が飛び出した。

 --シャープやソニーなどを買収して合併「日本の家電メーカー」として復活させてほしい。合併させてもいい。「家電がネットにつながる」というが、ネットにつながって本当に便利になっている製品があまりない。ぜひ買収して、よい製品を作って世界に届ける。そういうかつての日本の家電業界の姿にしてほしい。

 孫社長 「上場している家電メーカーを買収するかどうか。私がひと言でもコメントすると明日の記事にどーんと載るから、コメントは控えておきます(笑)」

 --アローラ氏を後継者に指名されたが、その決め手は何か?

 孫社長 「5、6年前に彼と初めて会った。yahooジャパンの検索エンジン変更をめぐる交渉、その相手が彼だった。交渉することで、相手の性格や人柄、頭の良さが見えてくる。お互いに利害関係を背負って駆け引きする、剣道でも試合で剣を交えると相手がわかると言うが、真剣勝負をした結果『彼はただ者ではない』とわかった」

 ■柳井ファストリ会長も積極発言しエール

 --2010年に発表した「新30年ビジョン」のように、「ソフトバンク2・0」のスタート地点であるこの日、改めて大ボラを聞かせてほしい。「日本の大ボラ3兄弟」といわれる(社外取締役の)永守(重信・日本電産会長兼社長)さん、柳井(正ファーストリテイリング会長兼社長)さんもここにいるので、ぜひ。

 孫社長 「『新30年ビジョン』を発表する際に『時価総額200兆円くらいにしたい』という大ボラも吹いたが、この場では『それを実現する』と言いたい。『時価総額が世界10位以内』という目標は、いささか控えめかもしれない、と(笑)」

 永守氏 「私としては孫さんの大ボラが実現できるようにサポートさせていただく、それが役割だ。ぜひ当社の株を買って頂き、来年の日本電産の総会で、私の大ボラをじっくりとお聞き頂きたい」

 柳井氏 「ホラを実現するためには、会社の存続が不可欠だ。今後は何十兆円単位の勝負になる。アップルやグーグルをも上回る。CFOの方は大変だ。しかしそうしたことがあって初めてホラを吹けるわけだ。安定的に、安全に成長していく、失敗しても良いので継続的に。これは僕の孫さんへの希望です」

 孫社長 「ありがとうございます。決意がふつふつと湧いてきます。ぜひ実現したいと思います」

 株主の質問は続く。

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