東芝不適切会計問題 予算目標プレッシャーに?
更新東芝の会計問題をめぐっては、予算目標達成のプレッシャーから他社との受注競争に勝つのを重視するあまり、不適切処理がはびこるようになったとの見方が強い。調査の結果次第では、田中久雄社長の進退を含めた経営責任へと発展する可能性がある。
問題の発端となった9件のインフラ関連工事をめぐっては、工事の進み具合に応じて売上高や原価を計上する「工事進行基準」の運用のずさんさが明らかになっている。材料費や労務費などの原価の見積もりに甘さがあり、実態と合わなくなっても修正しないケースがあった。
累計512億円に上るインフラ関連工事9件の利益修正額を年度別にみると、平成23年度は78億円、24年度は179億円、25年度は約半分にあたる253億円にまで増加。25年6月に就任した田中社長が経営方針に予算目標の必達を掲げていたため、「不適切会計に拍車がかかった」(関係者)との声もある。
弁護士らからなる社外の第三者委員会はインフラに加え、半導体、テレビ、パソコンの各事業についても不適切な会計が行われていないか調査中で、利益修正額が拡大する可能性もある。
意図的、組織的に利益の水増しが行われていたのかも焦点だ。すでに社外取締役を除く役員全41人の報酬の50~10%返上を決めているが、元取締役らからは「経営責任はきちんと取らないといけない」との声も出ている。
