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FREETEL299円でスマホ通信 品質と安さを両立させたMVNO

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FREETEL299円でスマホ通信 品質と安さを両立させたMVNO

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「ヨドバシカメラマルチメディアさいたま新都心駅前店」にあるFREETELの販売コーナー=さいたま市  価格競争が進むMVNO(仮想移動体通信事業者)市場で衝撃的なプランを打ち出した挑戦者が注目を集めている。スマートフォンやタブレット端末の通信サービスを月額299円から提供する、プラスワン・マーケティングのFREETEL(フリーテル)だ。安さに目を奪われがちだが日本製品質にこだわる姿勢から、いわゆる格安スマホとは一線を画す戦略が浮かび上がってくる。

 17日にオープンしたばかりの「ヨドバシカメラ マルチメディアさいたま新都心駅前店」。携帯電話メーカーや通信キャリアの売り場が並ぶエリアに、FREETELにとって初めての専用コーナーが登場した。売り場の女性は「3、40代の男性の方が(通信を行うための)SIMカードとスマホ本体をいっしょに買われることが多い」と話す。

 人気があるという100メガバイト分の高速通信が使える月額299円からのデータ専用プランは、スマホやタブレットでウェブサイトを見る用途に向いている。ガラケーで通話しスマホでLINEなどのアプリを使いたいという人にはショートメッセージサービスつきの月額439円からのプラン、通話もアプリもスマホ1台にまとめたい人には通話もネットもできる月額999円からのプランもある。

 実際に使用した通信量とは関係なく一律料金を請求するデータ定額プランとは違い、使った分に合わせて料金を後から最安のプランで課金する消費者重視の仕組みも目を引く。(~100メガバイト:299円、~1ギガバイト:499円、~3ギガバイト:900円、~5ギガバイト:1520円、~8ギガバイト:2140円、~10ギガバイト:2470[上限])さらに多くの事業者が義務づける「2年縛り」のルールがない。いいことづくめの話にこれらを考案したプラスワン・マーケティングの増田薫社長に興味がわいた。

 増田社長をよく知る同社シニアマネージャーはこう語る。

「顧客の声を反映したサービスを実現したいという彼の思想がFREETELにあらわれている」

 増田社長はIT企業を渡り歩き、ある外資系大手電機メーカーで携帯電話の事業を受け持った。そこで実感したのは、最も大事にされるべき顧客の声が届かないマーケットのいびつな構図だった。

 そんな状況を変えようと平成24年10月に大仲泰弘取締役とともにプラスワン・マーケティングを設立。1万円程度の「プリオリ2」などアンドロイドOSを搭載したSIMフリースマホなどを開発してきた。今後は他のメーカーが7万~8万円で販売するモデルとほぼ同性能のスマホを2万~4万円で取り扱うフルラインナップ戦略を進める。また企業を中心にウィンドウズOSスマホを広めていきたい考えもあるという。

 力を入れているのが日本企業ならではのクオリティーだ。今年3月、バルセロナで開催された世界最大規模のモバイル事業の見本市に参加した増田社長は、アフリカや中国などの新興国市場だけでなく米国の人からも「日本製のスマホなら買うよ。品質がいいからね」という声を聞き日本製=高品質という高い評価を再確認した。

 そこで7月、生産現場が国内になくても良いものを作れるというスローガン「メード・バイ・ジャパン」を新たに掲げた。中国の工場に国内大手電機メーカーのOBを品質管理担当として送り、工場の清掃からはんだ付けの方法まで指導して製品の質の向上させてきた自信のあらわれだ。東南アジアなど海外31カ国からも日本メーカーの信頼性が評価され引き合いが来ているという。

 通信品質においてもNTTドコモから回線を直接借りる方式を採用し最高水準のサービスを提供すると宣言している。さらにSIMフリースマホに詳しくない人をフォローするため全国の主要なヨドバシカメラに専用コーナーを設け、独自店舗を出店することも計画する。

 MVNOの中には安価だが性能の低い海外製スマホ、遅い回線、不十分なサポート体制といった低品質サービスを組み合わせて安さを演出するものもあるとされる。端末、通信、サポートのすべてを充実させ「日本一のSIMフリーキャリアを目指す」(増田社長)FREETELは業界に新風を吹き込んでいる。

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