対象を3Dで把握、次世代防犯カメラ開発 アースアイズ・山内三郎社長
更新人工知能(AI)搭載カメラの開発・販売を手がけるアースアイズ(東京都港区)は、人間の目や耳に相当する五感センサーの機能を搭載した次世代型AIカメラ「アースアイズ」を開発した。2016年4月の国内販売開始を目指す。本体価格6万5000円、月額使用料2340円を予定している。山内三郎社長は「アナログカメラ、インターネットカメラに次ぐ第3世代のカメラの先駆けを目指す」として、急速に拡大している防犯需要のほか、高齢者や子供の見守りなど幅広いニーズに対応する。
--従来の防犯カメラとの違いは
「一般的な防犯カメラの画像はRGB(レッド、グリーン、ブルー)の3色を細かに表す点(画素)の集合体で、いわば、白いキャンパスに画素という絵の具で色づけした2D(平面)の世界だ。アースアイズは、このRGB処理に加え、3次元(3D)LED(発光ダイオード)センサーにより、被写体を3Dプリンターのように瞬時に立体的に捉えることができることが最大の特徴だ」
--この次世代カメラで何が変わるのか
「3次元の基礎情報により、被写体を正確に区分し把握できるようになり、被写体が重なる、背景が風で揺れるなどの画像処理での誤検知がない。また、顔認証システムとこの3次元LEDセンサーを組み合わせることで、男女や世代を判別することができる」
--五感センサーも特徴的だ
「人間の耳や鼻に代わる音源識別センサーと嗅覚センサー、触覚(に含まれる温覚)にあたる温度センサーなども備えている。音源センサーは360度のどの方向から音が伝わったかを把握することができるので、人間の声、自動車の急ブレーキ、ガラスの割れる音などを判別することができる。嗅覚センサーも、人間の鼻と同様にガス漏れやガソリンなどさまざまなにおいをかぎ分けることができる」
