駅ナカにかけるJR西の本気度 「新大阪駅に行けば、とりあえず何かある」
更新沿線の少子高齢化の影響で旅客の減少傾向が続くなか、鉄道事業以外の収益拡大を狙うJR西グループにとって、エキマルシェ新大阪の位置付けは重要だ。
現在のJR西DSNの主力事業は駅売店のキオスクの運営。ただ、駅売店はたばこ、ガム、新聞などの売り上げが急減し、今後も売り上げ減は避けられない。このため、新たな戦略事業として打ち出したのが駅スペースを活用した商業施設の運営だ。エキマルシェはその中核事業で、22年にJR宝塚駅(兵庫県宝塚市)でエキマルシェ宝塚(3店舗)が開業。24年にはJR大阪駅(大阪市北区)にエキマルシェ大阪(約80店舗)が開業していた。
素通りさせるな
3駅目の商業施設となるエキマルシェ新大阪は同じ駅構内でも、全店舗が駅改札内にあるのが宝塚と大阪との大きな違いだ。在来線と新幹線の利用者を囲い込むことができるが、これまでは商業施設の集客力が十分とはいえず、乗り換え客らにも素通りされることが多かった。土産物、駅弁などは一定水準でそろえていたが、「食事や本場の土産物を求める客はJR大阪駅周辺の百貨店などに流れていた」(JR西DSN)という。




