日台、製造・ITの交流加速 販路開拓にメリット「多くが親日的」
更新グローバル展開を見据えた日本と台湾の製造・IT業界の交流が加速している。鴻海(ホンハイ)精密工業によるシャープ買収が注目を集める中、富士通とパナソニックのシステムLSI(高密度集積回路)事業を統合したソシオネクストは台湾子会社の設立を足がかりにアジア進出を本格化。台湾側も、低迷するIT産業をテコ入れするためベンチャー企業の育成を強化する方針で、日本市場の開拓に動く企業も増えている。
強力なパートナーに
ソシオネクストは欧米やアジアに約20の拠点を持ち、売上高の過半を海外が占める。高い成長が見込める新興市場への攻勢をさらに強めるため4月に台湾に子会社を置いた。
「グローバル化が進んでいる台湾企業は、中国やインドに進出する際の強力なパートナーになる」と台湾子会社の姉歯伸彦総経理は語る。ソシオネクストは既に、産業用コンピューター分野で世界トップシェアを誇る台湾のアドバンテックと協業、業務用映像事業を強化する計画だ。今後もパートナー企業を増やしていくことで、新興市場にとどまらずグローバルに事業展開していく。
