「ブラザー×コメダ」異色の社長対談・前編 名古屋企業が東京移転を検討もしない理由
配信元:PRESIDENT Online 更新【臼井】外食産業で最も国内店舗数が多いのは、3000店近く展開するマクドナルドですが、コメダ珈琲店は中部地区ではマクドナルドよりも店舗数が多い。当地ではそれなりの存在感がありますから、アルバイトを含めて人材も集まります。個人差はありますが、地元育ちの人は名古屋の喫茶文化で育ってきているので、のみこみも早い。全店舗数のうち98%がFC(フランチャイズチェーン)店で、コメダブランドはFC店によって支えられています。本部は、新規のFC店向けの研修を手厚くするなどして人材育成に努めています。
個人的に「本拠地意識」は薄いが……
【臼井】私は父親が転勤族だったので、小学校を6回転校しています。そうなると「今、目の前にあるものが一生続かない」ことを子供心に悟ってしまう。移動することに慣れてしまい、その土地への執着心も薄い。企業としては本拠地を大切にしますが、個人的には逆ですね。現在の東京の自宅は中央区ですが、そろそろ飽きてきました。
【小池】そこは同じですね。私は愛知県一宮市で生まれ育ち、大学は東京で名古屋の会社に入り、26歳から49歳まで米国に駐在していましたが、自宅の場所にもこだわらない。米国滞在中に買った家も、娘が大学に入る時に売ってしまいました。性格が無精なので、庭付きの家に住んで、休日に芝を刈ったり、草むしりに追われたりするのもイヤ。クルマを運転しないので、公共交通機関の便利な場所で、あまり雨にぬれないで駅に行ける場所を選んでいます。実家は一宮市にありますが、将来どうしようかなと考えています。
米国の消費者は「ブランドを意識しない」
【小池】長年米国でビジネスをして感じたのは、米国人はあまり「ブランド」にこだわらないことです。よい商品やサービスであれば支持してくれる。米国で、ブラザーがタイプライターやファクスを発売しても受け入れてくれました。日本だと「どうしてブラザーがファクスなんか売るんだ。ミシンとか編み機だろう」と言われた時代です。今でもそうですが、人種が多様化しているので、逆にあまりブランドロイヤリティは高くない。「コメダ」という名前も、米国の消費者はこだわらないと思いますね。
