ただ、顧客中心主義という点では、わたしが10年間、籍を置いたセブン&アイグループもきわめて高いレベルにありました。
同じ顧客中心主義でも、アマゾンとセブン&アイグループとでは、どこがちがうのか。
わたしはあるとき、両社は発想が根本から異なることに気づかされました。
セブン-イレブンはリアルの世界では最先端
セブン&アイグループのなかでも、もっとも顧客中心主義を徹底していたのは、セブン-イレブンでしょう。
そもそも、1973年のセブン-イレブンの創業がそうです。
鈴木敏文元会長が日本での本格的なコンビニエンスストアチェーンの立ち上げを提案したとき、「日本では各地でスーパーが進出し、商店街のかなりの部分が衰退している状況を見ても、小型店が成り立つわけがない」と社内外で猛反対されます。
それでも、「小型店でも顧客のニーズにきちっと応えていけば、経営が成り立ち、大型店との共存共栄が可能である」と、顧客を起点に発想することにより、創業に踏みだします。
セブン銀行の設立も同様でした。