過半数の地銀が赤字の現実
多くの地銀は貸出利鞘の縮小を貸出残高の増加で補おうとしているが、資金利益は継続的に減少しており、2016年度の地銀106行の決算では過半数の54行が本業(貸出・手数料ビジネス)で赤字となっている。
このため、不採算店舗の削減などのリストラ・合理化が進んでいる。
報告書では地銀の将来について「これまでのように貸出額を増加させようと金利競争を継続しても、地域の人口や企業数が減少する中において全体として金融機関の収益性の悪化は避けられない」とする。
このため、金融庁は地域金融機関に対し、「企業の本業支援など、中小企業の経営改善に資する取組を奨励している。しかしながら、顧客本位の業務運営を行い、取引先企業の生産性向上に貢献するような取組は、いずれもそのための人材育成や収益化に時間と費用を要する」「時間とコストをかけ、中小企業の経営改善に取り組んでも、当該企業の経営が改善した後に地元のライバル金融機関により低金利の攻勢をかけられることが多く、取引先を切り替える企業も存在する」と指摘する。
低金利競争から抜け出せず、本格的に中小企業の経営改善に取り組めないと主張する地域金融機関が多いわけだ。