金融

政府を巻き込んだ官庁間闘争…「地銀再編」で金融庁と公取委が争うワケ

 依然として高い担保・保証への依存

 現状、県外からの参入圧力などにより競争環境が厳しくなる中、不当な貸出金利の引き上げなどが生じる恐れは小さいと報告書は言う。また一般的に、信用力の高い企業や規模の大きな企業については、県外企業からの積極的な勧誘が行われると考えられ、経営統合によってこうした企業にとっての借入先の選択肢が限定される可能性は低い。他方、比較的小規模な、業績が必ずしも良好でない、または担保となる資産を有していない企業においては、経営統合後に金融機関からの借入がより困難とならないようにすることが必要である。

 しかし、現在の地銀の一般的な貸出姿勢を調査からみると、担保・保証への依存度合が高く、企業の事業性評価ができていないところが多い。従って、こうした地銀では経営統合以前の時点で、借入先の選択可能性が限定されている。つまり、この点から言うと、寡占・独占の弊害というより、むしろ「担保・保証の有無に関わらず事業性を見た融資が普及していないところに問題の本質がある」と報告書はポイントを指摘した上で、「金融庁がこれまで行っている事業性評価に基づく融資や本業支援の促進、企業ヒアリング・アンケート調査の実施、金融仲介機能のベンチマークなどの客観的な指標を活用した自己評価や開示の促進などの取組をさらに促進すべきである」と主張する。

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