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欧州で「高級パンツ」の確立を! “場違い”に挑戦する日本の下着メーカー

安西洋之

 TOOTの海外市場は口コミが作ってきた。知る人ぞ知るブランドで、特にアジア各国での売り上げはファッション感度の高いファンに頼るところが大きい。しかしながら、口コミの拡散力はアジア各国までとの限界を枡野さんは感じていた。それに高級ファッションは欧州でブランドを作るのが王道だ。

 2年前からフィレンツェで年2回開催される男性ファッションの展示会「ピッティ・ウオーモ」に出展してきた。それなりの反応があり注文も受けるのだが、枡野さんは壁も感じてきた。

 「スーツやジャケットを買いにくるバイヤーの視界に、パンツはちゃんと入らないようです」と悔しがる。そこで、来年はピッティ・ウオーモとミラノコレクションの2本立てで、欧州における存在感を増すつもりだ。

 どちらのイベントの主催者からも、「メンズのインナーはファッションの世界ではおまけだからなあ」と暗に場違いを指摘されながら、枡野さんは、そうした反応にこそ希望をみる。

 「日本でもそれまでなかった市場を作ったわけで、欧州でもこれからです」と戦う意欲は満々だ。

 実際には、既にベルギー・フランスやオランダ等にはTOOTを扱っている店がある。何度も欧州各地のバイヤーとは商談を重ねてきた実績もある。それにオンラインでは世界中からオーダーが入っている。ベルリンには10年来の同社製品のファンがいて、その人から自分がビジネスをしたいとのオファーも受け取っている。これらの点と点が、ミラノコレクションで繋がっていけばビジネスは「場に馴染んでいく」ことになるだろう。

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