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メーカーの「IoT家電」投入本格化 AI駆使して時代はスマート家電からスマートホームへ

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メーカーの「IoT家電」投入本格化 AI駆使して時代はスマート家電からスマートホームへ

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 「部屋」を乗せて全国行脚

 シャープはつながる家電の“行商”で認知を広げる。家電9種類がそれぞれ連携している「部屋」を載せた体験用の「キャラバントラック」を運行。今年3月まで全国の量販店などを巡回する。

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 テレビのリモコンを通話機として活用でき、リモコンに「寒いよ」と言えば、エアコンが作動する。人工知能と連携しており、繰り返し使うことで、利用者の好みの室温、湿度を把握して先取りして作動するようにもなる。シャープは来年度末には家電全体の半数をこうした「AIoT(人工知能とネット接続を組み合わせた造語)機器」化する計画だ。

 シャープの調査では、AIoT機器を買った顧客のうち実際に家電を通信接続している割合は、業界の平均の2割と比べると高いものの、現状では4割程度。2020年度末には7割まで高める計画を立てる。キャラバントラックは認知向上の重要な役割を担う。

 また、現時点で、シャープが構築した連携システムは他社家電とはつながっていない。シャープでスマートホーム事業を統括する長谷川祥典・専務執行役員は「パナソニックは『家』という切り口でサービスを行い、われわれは家電からのスタート。登り口が違う」とした上で、他社家電との接続は「今後の大きな課題。スマートホームはわれわれだけでは実現できない」と他社との連携を進める考えを示している。

 ■IoT家電 IoTは英語の「Internet of Things(インターネット・オブ・シングス)」のことで「モノのインターネット」と訳す。センサーで取得した利用者の声や気温など、あらゆる情報をクラウド上の人工知能(AI)が処理し、効率的に動作させる仕組み。スマートフォンやタブレットと連携して、端末をリモコン代わりに操作でき、運転状況などのデータ閲覧もできる。「スマート家電」とも呼ばれる。

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