日本でまず浸透したのは前者、非接触型決済の方です。楽天Edy、Suica、PASMO、nanaco、WAONなどの交通系ICや電子マネー、そしておサイフケータイも、非接触型決済サービスツールです。
そして、今、熱く盛り上がっているのが、QRコード決済によるサービスになります。こちらは、スマホのカメラで販売者のQRコードをスキャンするか、その反対にスマホ画面に表示される QRコードを販売者側に読み取ってもらうというのが一般的な使われ方の仕組みです。それぞれのアプリには事前にクレジットカード情報や銀行口座情報がヒモ付けられているか、チャージされた電子マネー情報がヒモづけられていて、決済が行われるようになっています。
こちらのプレイヤーには、PayPay(PayPay社)、LINE Pay(LINE社)、楽天ペイ(楽天社)、d払い(NTTドコモ社)、Origami Pay(Origami社)などが名前を連ねていますが、名前も資本もある前述のプレイヤー以外にも、Kyash(Kyash社)などのスタートアップ企業も顔をのぞかせています。QRコード決済市場は、来たるべきキャッシュレス社会に向けて、まさに戦国時代を迎えていると言っても良いのかもしれません。
さて、ここまでが基本情報となるわけですが、その裏側ではどんなことが繰り広げられているのか? そのことを僕の想像混じりに掘り下げて考えてみることにしましょう。
どこが覇権を取るか?
数ある決済アプリサービスがそれぞれ一気呵成に勝負をかけている理由は、一度スタンダードとなるポジションを獲得し、広く認知されてしまえば、あとは生き残った数社で総取りに近い形で決済ビジネスを推し進められるからでしょう。まさに英語表現にある”Winner takes all.”です。