ハンドルは指一本添えるだけでクルクルと回せそうなほど軽い。XC40は新開発の小型車専用プラットフォーム「CMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャ)」を採用しており、ボディ剛性の高さも相まって、カーブでもよれることなく優れた安定性を見せる。最低地上高210ミリのSUVということもあり、足回りはカチっと硬めに仕上げている印象だ。かといって乗り心地がゴツゴツとしていないところに味付けのうまさを感じる。オフロードではAWDと車高の高さが大きな安心感につながるのはもちろん、実際に富士山周辺で試走したぬかるみや小石の上など変化に富むサーフェースも難なく走破する。
走りの面で特に印象的だったのは静粛性の高さと、8速ATによるスムーズさだ。この日はスタッドレスタイヤを履いていたのだが、路面状況や速度域を問わず、ノイズはほとんど気にならなかった。おかげで、「ハーマン・カードン」のオーディオシステムで透き通るような高音と、奥行きを感じさせる重厚な低音を堪能することができた。
これまでボルボを試乗するたび安全性能の高さに言及してきたが、今回は詳細に語ることは割愛する。装備内容が上位モデルより劣るからではない。むしろその逆で、最上位モデルのXC90とほぼ同等となる先進安全・運転アシスト技術「インテリセーフ」を全てのグレードに標準装備しているのだ。他メーカーでフラッグシップ・モデル以外にこれほど安全装備が充実している車種は滅多にないだろう。今までもこれからも、乗員の安全確保を大前提としたクルマ作りに徹しているのがよく分かる。
※後編に続く
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【乗るログ】(※旧「試乗インプレ」)は、編集部のクルマ好き記者たちが国内外の注目車種を試乗する連載コラムです。更新は原則隔週土曜日。▼アーカイブはこちらから
■主なスペック(ボルボXC40 T4 AWD モメンタム)
全長×全幅×全高:4425×1875×1660ミリ
ホイールベース:2700ミリ
車両重量:1670キロ
エンジン:水冷直列4気筒DOHC(インタークーラー付ターボチャージャー)
総排気量:2.0リットル
最高出力:140kW(190ps)/4700rpm
最大トルク:300Nm(30.6kgm)/1400-4000rpm
トランスミッション:8速AT
駆動方式:AWD
タイヤサイズ:235/50R19
定員:5名
燃料タンク容量:53リットル
燃料消費率(JC08モード):13.2キロ/リットル
ステアリング:右
車両本体価格:459万円(税込み)