知恵の経営

供給者の思いと購入者の思い 「佰食屋」のケースなどで考える

 1日に販売する本数は150本だが、1人で購入できるのは3本までのため、購入できるのが50人程度となる。以前は1人5本まで購入可能だったが、現在は1人3本までとなった。一人でも多くのお客の手に渡るようにとの思いがあったからだ。

 この他にも、スープが無くなり次第、営業終了するラーメン屋なども、これらの例と同様のケースとして取り上げられる。

 ただ、こういった場合、一般的に起こるのが、供給側と購入側の思いの違いだ。供給側はおいしいものを本当においしい状態で提供したいという思いが、また購入側は何時間も行列に並んだのに…。食べたい・買いたい客に商品を提供しないのは店の横暴だ。といった争い・言い合いになることがある。しかし、今回事例で紹介した2社とも、毎日、一瞬の妥協もせずに「本物」の味を作り、保ち続けている姿勢に、お客も理解し、支持していることで、愛される会社となったのだ。供給側の思いが届くのには時間はかかるが、それを本当に求める購入者には間違いなく届くはずだ。その信念を貫けるか、そこに大きな差が生まれることは間違いないだろう。

【会社概要】アタックスグループ

 顧客企業1700社、スタッフ220人の会計事務所兼総合コンサルティング会社。「社長の最良の相談相手」をモットーに、東京、名古屋、大阪、静岡、仙台でサービスを展開している。

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