どの電池にも対応可能な特殊構造
この独立した収納構造を実現するため、新たに「RRスイッチ」(Round Rotary Switch)という回転式のスイッチを開発した。従来モデルはスイッチが小さく、切り替えがしづらいという不便さがあったが、より使いやすくするためにグローブ部の回転に応じて使いたい電池の上にプラス端子を移動させるという独自の構造を作り上げた。ただ、プラス端子そのものをスイッチにした製品はこれまでに例がなく、実現する上でさまざまな困難があった。
その一つが電池の凸部の高さだ。電池の種類やメーカーによって異なるため、プラス端子を各電池の凸部に当てるのが難しく、またスイッチを単に各電池の上を滑らせるだけだと電池の凸部とプラス端子が傷つきやすくなり、接触不良などの原因にもなった。そこでスプリングを使ってプラス端子を上下動させ、電池に当たる位置でのみピンポイントで降りるように設計することで、プラス端子と電池の凸部の摩擦を最小限にした。
電球も豆電球からLEDに切り替えた。省電力で長寿命のLEDを利用することで単4電池1本の弱い電力でも明るく照らすことができる。電池寿命は、パナソニックの「エボルタNEO」の使用で約97時間30分(単1形~単4形まで全サイズ使用時の合計時間)もつという。
「防災の日」にアイテムの見直しを
「利便性を追求し、デザインよりも使い勝手を優先しました」というのは、同じく開発を手掛けた川端克昌さん(42)。デザイナーからは「取っ手など付属物を付けない方が美しい」といわれたが、手が小さな子供や女性も持ちやすいよう、手のひらの標準サイズに合わせたコンパクトな取っ手を付けた。「多少ブサイクだけど、使っているうちにかわいく見えてくるから」とデザイナーを説得したという。
2016年には単3形・単4形のどちらか1本に対応した「電池がどっちかライト」もラインアップに加わった。「どれでもライト」がミニペットボトルのサイズであるのに対し、「どっちかライト」は缶コーヒーとほぼ同サイズととてもコンパクトで、非常用の荷物に入れておいてもかさばらないという利点がある。
9月1日の「防災の日」は犠牲者が10万5000人余りに上った関東大震災が1923年のこの日に起きたことによる。死者・行方不明者5000人以上を出した1959の伊勢湾台風の翌年、防災意識を高めて災害に備えようと閣議了解で制定された。その後、防災の日前後の8月30日~9月5日が「防災週間」と定められた。
防災グッズは常に手元に置いておき、いざというときにすぐに使える状態にしておくことが重要だ。災害発生時に慌てて買いに行き、品切れ状態に困惑することのないよう、「防災の日」を機に最新防災アイテムをチェックし、備えてみてはいかがだろう。