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【放射能漏れ】福島第1原発・吉田昌郎所長 一問一答 「甘かった部分がある」

2011.11.13 12:13更新

記者の質問に答える吉田昌郎福島第1原発所長=12日午後、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)

 福島第1原発の吉田昌郎所長と記者団の一問一答は次の通り。

 --今伝えたいことは

 「福島県の皆さま、国民の皆さまもそうですが、発電所で事故を起こし、ご迷惑、ご不便をおかけしたことについて、心よりおわび申し上げたい。政府や民間企業の協力もあり、何とか安定した状態にもってこられた。福島県、日本全国、世界から支援の手紙をいただいたりして、本当に励みになった」

 --振り返って一番厳しかった状況は

 「3月11日から1週間が一番、次がどうなるか想像できない中で、できる限りのことをやった状況。極端なことを言うと、もう死ぬだろうと思ったことが数度あった」

 --死ぬかと思ったというのは

 「現場からけがをした人間が帰ってくる状況で、最悪、核燃料が爆発したとなると大量の放射能が出て、コントロール不能になってくる。最後はやはり2号機の原子炉になかなか水が入らず、一寸先も見えない。最悪、メルトダウン(炉心溶融)もどんどん進んでくる、コントロール不能になるという状態を感じたので、その時に、これで終わりかなと感じた」

 --水素爆発の一報は

 「まず『ボン』という音を聞いた。現場から帰った人間から1号機が爆発したみたいだとの情報が入った。3号機は音と画像、NHKのテレビ画像(で知った)」

 --原子炉の現状は

 「データで確認する限り安定していることはまあ間違いない。超安全というわけではなく、放射線量が高く、日々の作業にはまだ危険がある。使い分けが難しいが、周辺住民の方に安心していただける程度には安定している。燃料が(原子炉圧力容器の)外に出ていたとしても、格納容器の中も含め冷却されている」

 --安定したのはいつ

 「6月いっぱいまで大変だった。本当に安定してきたのは7月、8月」

 --全電源喪失は想定していなかったと思うが

 「個人的に言えば、そういう想定が、ある意味で甘かった部分があるわけだから、ほかの発電所もそこを踏まえ、施設を充実させる必要がある」

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