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「間違いなく環境破壊につながる」 富士山「世界遺産」にアルピニストの野口健さん

ニュースカテゴリ:社会の話題

「間違いなく環境破壊につながる」 富士山「世界遺産」にアルピニストの野口健さん

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 「富士山」(山梨、静岡県)が世界文化遺産に登録されることが確実となった。6月にカンボジアで開かれるユネスコ世界遺産委員会で正式に決まる。

 ただ、構成要素の一つとして推薦していた三保松原(みほのまつばら、静岡市)の除外が条件となったほか、観光・登山客の増加や開発への懸念が示され、保全に関する報告書の提出を求められた。

 保全状態が悪ければ登録抹消となる恐れもあり、「入山料」の導入などで、すでに“オーバー・キャパシティー”が指摘されている登山者を抑制する対策が急務となる。

 アルピニストの野口健さんは「このまま登山客が増えれば、登山者の安全にもかかわるし、間違いなく環境破壊につながる」と話した。

 率直にいって、世界遺産登録は「まだ早すぎる」と感じている。いまになって入山規制について話し合うなど明らかに準備不足だ。

 このまま登山客が増えれば、登山者の安全にもかかわるし、間違いなく環境破壊につながる。

 夏山シーズンの登山者は30万人を超し、いまですら山頂は飽和状態だ。五合目まではタクシーやバスで渋滞。ご来光をのぞもうと、夜間登山する初心者がこれまで以上に増えれば、その安全をだれが守るのか。

 ごみの問題も大きい。富士山の清掃活動は徐々に広がっているが、外国人ツアー客はマナーも悪い。

 ごみ捨てをガイドが注意しても「それは違反なのか」と言われ、トラブルの元になっている。罰金などのルール作りをしなければならないだろう。

 富士山を守るための「世界遺産」じゃないのか。鹿児島県の屋久島は世界遺産登録後、観光客が押し寄せ、ごみだらけになってしまった。

 観光や地域振興も大切だろうが、バランスを失ってはいけない。登録を推進した静岡、山梨県は覚悟をもって受け入れ態勢の構築を急ぐべきだ。

 やるべきことは富士山の山より高く山積している。

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