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臨薬協、創立30周年特別記念講演・式典 祝賀会を開催

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臨薬協、創立30周年特別記念講演・式典 祝賀会を開催

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一般社団法人日本臨床検査薬協会会長寺本哲也氏  一般社団法人日本臨床検査薬協会(以下、臨薬協)は、「創立30周年 記念講演・式典、祝賀会」を11月19日、帝国ホテル(東京都千代田区)にて開催した。田村憲久厚生労働大臣をはじめ衆参国会議員、厚生労働省、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)、臨床検査関連学会・団体、会員会社ら総勢約450人が出席し盛大に行われた。

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 □東京医科歯科大学 大学院教授 川渕孝一氏

 「医療経済学から見た臨床検査の将来」というテーマで講演。30年後の医療は、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を活用し、病院に行かなくてもバーチャル診療所で検査を行って治療ができる時代になる。また、マイナンバーや健康保障カードを活用し、健康診断の記録、医療費の通知、年金記録、医療連携などの情報でオーダーメイド医療が実現されるであろう。

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 □一般社団法人日本臨床検査薬協会 会長 寺本哲也氏

 臨薬協は1983年に87社で設立され、会員会社は医療検査技術の革新とともに、疾病予防から診断、治療判定まで、多くの新しい臨床検査薬と検査機器を提供してきた。2012年に一般社団法人化し、現在、会員企業118社、総売り上げ5000億円を超える業界として発展した。今後は医療制度、国際化などに対応するとともに、個別化医療、コンパニオン診断などの新しいテーマにも取り組んでいく。

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 □厚生労働大臣 田村憲久氏

 厚生労働行政は転換点にある。医療提供体制の大きな見直しや予防、健康管理などの課題を抱えている。臨薬協が安全性の確保をしながら高品質、高性能の体外診断用医薬品をいち早く開発し、迅速に承認、認証できる仕組みのための薬事法の改正を進めていきたい。

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 □厚生労働省大臣官房 審議官 成田昌稔氏

 日本再興戦略は健康事業の推進、最先端医療を受けられる社会の実現に向けた指針が盛り込まれている。革新的な製品を世界に先駆けて発信する医療分野の第3者研究機関の創設や、医薬品・医療機器の承認・認証を迅速に行うための規制・制度改革などである。今後、世界最先端の医薬品・医療機器、再生医療を受けるための臨床検査薬の開発が必要不可欠になる。

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 □一般社団法人日本臨床検査医学会 理事長 村田満氏

 臨薬協とは診断や治療に関する情報を医療界、社会に発信し、健康増進、疾病予防、早期発見や治療に優良な開発をすすめるという共通の使命をもっている。体外診断用医薬品を製造し、国内医療機関に提供し、海外にも供給してきた。また標準化を推進し、安心・安全に対する取り組みを行ってきた。また、企業活動と医療機関との適切な関係についても透明性を確立した。

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 □日本製薬団体連合会 会長 内藤晴夫氏

 臨薬協は東日本大震災の時に臨床検査薬、検査機器の安定供給に尽力し、被災地の救済を最優先で取り組んだ。今後は個別化医療やコンパニオン診断、バイオマーカーの開発への取り組みが重要で、認知症診断薬の完全な形での開発も重要視されている。また、病気の予防や自己診断のセルフメディケーション領域も必要で取り組みがスタートした。

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 □EDMA(欧州分析機器製造業協会連合会)会長 ユルゲン・シュルツ氏

 臨薬協とEDMAは、臨床検査に関して3つの課題を共有している。その1つ目は、安心・安全な臨床検査薬を医師、患者、業界関係者に届けること。2つ目はグローバルな規制枠組みを作ること。安全で迅速な実用化のバランスが求められている。3つ目は全体の医療に対し持続的に貢献していくことである。

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