--洋上風力を普及させるポイントは
「4つのプロジェクトが始まったのに加え、福島沖では来年度、世界最大の1基7000キロワットの風車2基も増設される。これに伴い部品を含めた技術開発が本格化し、メンテナンス技術の開発も進む。洋上風力は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度の対象になっていないが経済産業省が現在、買い取り価格を算定中で来年度から買い取りが始まる。こうした技術、経済両面が整いつつあるのだから、普及させるには、欧州のように国家目標を定めるべきだ。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が2004年に、風力発電の導入目標として20年に1000万キロワット、30年に3000万キロワットを掲げたが、これを国として認知してもらいたい。もうひとつは、07年に海洋基本法ができたが、海面利用の詳細が決まっていない。洋上風力を進めようとすると漁業権などとの調整が必要になるが、それを欧米では国が調整している。日本も国が前面に出るべきだ」
--洋上風力は陸上よりもコストがかかる
「確かにインフラ整備などにコストがかかるが、風力を起爆剤として海洋開発を進めてほしい。米国は国家戦略として、風力で電力の2割を賄うとしている。スペインやドイツなども導入目標を掲げている。原子力がメーンのフランスでさえ風力で2.6%なのに、日本はわずか0.5%だ。日本でも2割を風力で賄うことは可能で、それが実現すれば風力関連産業は原子力並みとなる」
--陸上の風力発電はどうか
「陸上も重要で、適地が多い北海道と東北では電力系統が整備されれば2000万キロワットを導入できる。私は陸上を含めて2000万キロワット、東京電力管内だけでも1000万キロワットをつくりたいと思っている。ただ、洋上はインフラ整備に時間がかかるので、20年までは陸上、それ以降は洋上の開発を本格化させればいい」
--風力も発電出力の変動が問題だ
「大規模洋上風力を運用するにはバイオマスや燃料電池などと組み合わせて出力変動に対応する必要がある。ただ風力の発電量は気象条件などから予測できる。電力系統を広域運用し、さらに電力の取引所を整備すれば、出力変動の問題は解消できると、私は電力会社に対して主張している」