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シンドラーエレベーター死亡事故 点検責任者に無罪、保守会社側は有罪判決

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シンドラーエレベーター死亡事故 点検責任者に無罪、保守会社側は有罪判決

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 東京都港区のマンションで平成18年6月、都立高2年の市川大輔(ひろすけ)さん=当時(16)=がエレベーターに挟まれ死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われたシンドラーエレベータの点検責任者、原田隆一被告(46)ら4人の判決公判が29日、東京地裁で開かれた。杉山慎治裁判長は「(争点だった)16年11月時点で、ブレーキ部品の異常摩耗が起きていたと認めることはできない」として原田被告に無罪判決を言い渡した。原田被告の求刑は禁錮1年6月だった。

 一方、事故時の保守点検会社「エス・イー・シーエレベーター」の会長、鈴木孝夫被告(72)ら3人を、禁錮1年6月~1年2月、いずれも執行猶予3年(求刑禁錮1年6月~1年2月)の有罪判決とした。

 検察側が鑑定をやり直すなど公判前整理手続きが長期化し、事故から1審判決までに9年以上かかった。

 主な争点は、事故原因とされるブレーキ部品の異常な摩耗がいつ始まったかや、4人が事故を予見できたかどうかだった。

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