アノニマスの陰湿な嫌がらせ イルカ・クジラ漁を標的にサイバー攻撃
更新この時期は、反イルカ漁団体に所属するオーストラリア人女性が博物館への入館を拒まれたとの理由で町を相手取って起こした裁判の判決と重なる。判決の前後を狙ったアノニマスの“示威攻撃”だったのかは定かではないが、担当者は、「今のところHPの改竄(かいざん)など深刻な被害はないが、今後エスカレートしていくのが怖い」と打ち明けた。
アピールが狙いか
アノニマスが太地町などを名指しで批判し、サイバー攻撃を始めたのは数年前にさかのぼる。内閣サイバーセキュリティセンターによると、平成25年11月、アノニマスを名乗る人物が匿名掲示板に「イルカ漁の残酷さを認識せよ」「動物を故意に虐待してきた太地町への宣戦布告だ」などと批判。同町や省庁にサイバー攻撃を仕掛けると表明した。その後、断続的ではあるが、町や省庁はサイバー攻撃を受け続けている。
イルカ漁や捕鯨に関係するサイバー攻撃は官公庁にとどまらず、今年に入ってからは多岐にわたっている。1月には、イルカ漁を批判し、アカデミー賞を受賞したドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」(2009年、ルイ・シホヨス監督)への反証映画「ビハインド・ザ・コーヴ 捕鯨問題の謎に迫る」の公式サイトが閲覧できない状態となった。


