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10秒でできる朝掃除 毎日やれば1カ月後は習慣に
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モノがあふれ、空気もよどんでいた掃除前の部屋(いずれも今村さん提供) 新たな生活がスタートする4月は部屋の掃除を始めるチャンスだ。毎朝、少しの掃除を習慣にし、部屋をすっきり整えれば今日やるべきことが見え、新年度からの計画や夢も実現しやすくなるという。(清水麻子)
掃除習慣を身に付けることで人生を好転させる「掃除道」を提唱する「日本そうじ協会」(東京都港区)の理事長、今村暁さん(42)は、新しい生活が始まる今の時期に朝掃除を習慣にすることを勧めている。
「10秒だけでも朝、掃除を続けてみてください。1カ月たてば、部屋だけでなく心の中もすっきりと変わってきているはずです」
今村さんが提唱する「10秒朝掃除」の基本行動は、(1)窓を開けて換気をする(2)モノを捨てる(3)掃除機やハタキなどでホコリを取る(4)磨く(5)モノの位置を直す-の5つ。
まず、一番簡単な(1)から始めるといいという。
次に簡単なのは(2)だ。たまっているレシート類、洋服ダンスの古い洋服を1枚捨てるだけでも10秒かからない。捨てる対象は「今、使っていないモノ」を基準にするといいという。「高価だったし、いつか使うかもしれないモノ」でも1年以内に使わなかったモノは「人生を変えると思って思い切って捨てて」(今村さん)。
10秒でできる掃除は多くある。パジャマをたたむ▽本を棚に戻す▽床を拭く▽歯磨きのついでにシンクを拭く-など思いつく掃除を何でもいいので、無理せず楽に毎朝続けることが大事だ。
面倒でもとりあえず10秒だけやれば、そのまま掃除を続けたくなることもある。そうなったときは10秒とは言わず、集中力に任せて一気に掃除を進めるといい。
毎日、掃除を意識できるようになれば、朝以外にも掃除をしたくなってくる。掃除をしたい気持ちになったら時間を問わず、細切れに実践してもいい。
今村さんは「子供がいる家庭は楽しみながら一緒に実践してみてほしい。例えば、部屋におもちゃがあふれていたら、箱を1つ作り、子供に『ここに入るだけにしようね』と説明すれば子供自らが取捨選択し、不要なおもちゃは捨て始めます」とアドバイス。子供に掃除習慣が身に付けば、勉強へのやる気など多方面に良い効果が出て一石二鳥だ。
10秒朝掃除を成功させるためのコツは今日から始め、先延ばしにしないこと。
「これまで企業経営者やスポーツ選手、不登校児童などの掃除習慣づくりを支援してきたが、人生を好転させたのは『知った』だけで終わらさず、毎日の掃除を実践した人たちです」と今村さん。
数カ月前から朝掃除を実践しているという東京都中央区の会社員、八橋光子さん(42)は「最初は朝起きてすぐ部屋の換気をするだけだったが、いつの間にか部屋は片付き、気持ちも前向きになった。結婚も決まりました」と喜んでいた。
「日本そうじ協会」では掃除道に関するさまざまなセミナーを開いている。
初心者向けは3級講座(2時間半=1000~3000円)で、内容は掃除道の理論や効果などについて。
2級講座(6時間=2万1000円)では主に整理整頓について学び、仲間とメールなどで対話をしながら掃除習慣に磨きを掛ける。1級講座(2日間=7万9000円)は、清潔な空気環境や汚れ落としの掃除技術や、清潔さを保つ技術などを学ぶ。
詳細は同協会のホームページ(http://www.soujikyoukai.jp/)で。