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新幹線“お宝”ボックスが中高年にヒット 清田社長「日本を元気にする」
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「新幹線トレジャー・ボックス」について語る廣済堂出版の清田順稔社長 今年10月に東海道新幹線が開通50周年を迎えるのを記念して発売された「新幹線 トレジャー・ボックス」が40~50代の中高年の男性を中心に注目を集めている。「歴史的国家事業を振り返って日本人がかつてあふれるほど持っていた元気を思い出してほしい」と作られた渾身のボックス。企画した廣済堂出版の清田順稔社長に秘蔵アイテムや記録映画などの“お宝”とともに今回のボックスに込められた思いを語ってもらった。
--今回の企画が立ち上がった経緯は
「社長になって3年目。一人でも多くの人に本を読んでもらいたいと、出版ラインアップを徐々にそろえいくなかで、危機を煽る、叱るようなものではなく、みんなが元気になる、日本が明るくなるようなテーマを探していた。今は必要以上に元気や自信が失われていると感じる。日本が誇る『新幹線』がどのように誕生したのか、当時の関係者の熱意や意気込み、その歴史を見て、触れて、感じることで『ジャパンプライド』を取り戻してほしいと思い製作した」
--「ジャパンプライド」とは
「新幹線というのは『天才のワザ』で誕生したわけではないと思っている。エッフェル塔を作ったのはエッフェルというような世界ではない。最初にプロジェクトの引き金を引いた人はいるけれども、普通の人たちが持てる力を振り絞って頑張った結果。そこを感じてもらいたい。50年間死亡事故がないという事実はすごいこと。『信号』と『踏切』がないことがその理由として一番大きいと言われているが、一見なんだと思うようなことを普通の人たちが実現させ継続する力こそ日本人の技術と誇り『ジャパンプライド』だと考えている」
--ターゲットは
「鉄道好きな人だけではないと思っている。今の中高年なら必ず新幹線を知っていて、何かしら新幹線が絡んだ『人生の思い出』が出てくる。新婚旅行で乗った、初めての出張のときに飛び乗ったなど、元気なときのことを思いだされるわけですよね。そういうきっかけにしてほしかった。自分もあなたも昔はバリバリ元気だったじゃないかと」
新幹線トレジャー・ボックスでは、「新幹線」に関するあらゆる資料を2年間かけて集め、厳選。新幹線の過去から未来までを綴る全168ページの上製本をはじめ、当時のニッポンを伝える新聞紙面など貴重な資料17点、新幹線開業時の興奮を伝える試乗券、開業記念パンフレットなど20点の秘蔵アイテムの精密な復刻や、東海道新幹線の工事着工から開業までの5年6カ月を追う約50分からなる記録映画のDVDが収蔵され、鉄道マニアも納得の豪華な内容だ。
清田社長は「時代を感じ、当時の思い出を呼び戻してほしいので、ただ復元するだけではなく紙質や色合い、汚れまですべて忠実に再現した。業務用ダイヤグラムもそうだがこれだけ点数の多い復刻というのは珍しいのではないか。やはり本に加えて、物があった方が昔はこんなんだったと思い出しやすく、心に響くと思う」と語る。
「新幹線トレジャーボックス」の販売を扱う産経ネットショップの担当者は「販売開始直後から50代の男性を中心に注文をいただいています。問い合わせも50~70代のお客様からが多く、昔を懐かしむように話される声に新幹線は日本のナショナルシンボルなのだと再認識させられました」と話す。
--中高年に人気だが若い人へのメッセージは
「特にDVDを見てほしい。ビッグプロジェクトというと大げさに考えがちだが、開発陣が全員特別優秀だったわけではない。普通の人も頑張ったら参画できるということを関係者の熱意と意気込みとともに感じてほしい。失敗してもいいから自信を失うなと。プライドを持って働く喜びを感じ、自信満々でいればそれでいい」
--同様の企画について今後の展開は
「以前に日本の近代化に大きな役割を果たした郵便局を扱い今回は昭和の鉄道と、だんだん現代に近づいてきた。次回は平成になってからのプロジェクトがあれば。きっと何かあるはずなので、探してみせます」