アルツハイマー型認知症、治療薬複数登場で使い分けも可能に
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治療薬が増えることで患者にどのような利点が生まれたのか-。
「個々の患者の認知機能障害の程度や看護環境などを見ながら薬剤を選択できる。1つ目の薬が効かなかったり、副作用が出たりしたら別の薬に変えることができる。認知障害の進行を緩やかにすることができる」と中村教授は指摘する。例えば、コリンエステラーゼ阻害薬でもレミニールは「ボーッとしている患者」に、残り2薬は「シュンとしている患者」に向くという。また、薬剤によっては食欲の減退や過食も改善する。
中村教授が診療を行う香川大付属病院では、約300人のアルツハイマー型認知症患者に対し、コリンエステラーゼ阻害薬の3種類を使い分け、アリセプトを約5割の患者に、残る半数に2薬のいずれかを処方。メマリーも約100人が服用している。
認知症は、リハビリや服薬で早期に認知機能の改善や低下阻止を始めることに意味がある。日本神経学会は24年発行の『認知症疾患治療ガイドライン2010 コンパクト版2012』の中で、認知機能に対する薬物療法を推奨している。中村教授は「患者家族も認知症治療薬に選択肢があることを知ったうえで、診断を受けたら医師に相談してほしい」と呼び掛けている。
