ニュースカテゴリ:暮らし
仕事・キャリア
【2015春闘】古賀連合会長講演 「社会全体への適正配分必要」
更新
労使フォーラムで講演する連合の古賀伸明会長=26日午後、東京・大手町の経団連会館 日本で春闘方式が採用され、今年で60年を迎える。多くの課題を労使で真摯(しんし)に解決してきたプロセスは、これからも力を発揮する必要がある。
世界の景気動向はまだら模様で、日本もアベノミクスによる円安・株高効果はあるが、実質賃金は17カ月連続で前年比マイナスだ。
こうした中、格差社会に一層の拍車がかかっている。一部の層だけでなく、社会のすべての働く層への適正な配分、それによる個人消費の増加が必要だ。中小企業では人材減少が顕著で賃金を含む労働条件の向上が求められる。また均等待遇の強化を図る上で非正規雇用者の賃金上昇も重要になる。一方、労働時間短縮の取り組み強化による真のワークライフバランス社会の実現や地場企業の活性化による地域活性化も不可欠だ。日本社会の持続可能性が問われ、デフレ脱却など課題を抱える中、新たなサイクルで経済の好循環をもたらすためにも今年は日本経済にとって踏ん張りどころだ。