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なぜ社長はなかなか辞めようとしないのか? 居座り続ける5つの理由

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なぜ社長はなかなか辞めようとしないのか? 居座り続ける5つの理由

配信元:@DIME 更新

 5.「責任感」

 「4」で説明したことは、社長としての責任感ともとれるかもしれない。中には、非を認めたくないから、未練がましく、しがみつく人もいるだろう。だが、「ここで辞めたら、うちの会社はダメになる」と思って踏ん張っている人もいる。もしかすると、会社の歴史や社員、その家族、取引先、株主などのことを広く考えた上で、社長の地位を辞めないのかもしれない。少なくとも、社長は会社員とは違う立場である。感情論だけで、「あの社長は辞めるべきだ」となじることは避けたい。

 最後に一言。会社が不祥事などで社長が辞めようとしている時、まるでよその会社のことのように受け止めている社員がいる。「自分には関係ない」と言わんばかりの人もいる。これまでの取材で、こういう社員を見てしまうと、とても残念な気持ちになった。率直なところ、理解できないものがあった。大きな会社の場合、不祥事があったとしても、ほとんどの社員には直接的は関係がないことなのかもしれない。しかし、自分が籍を置く会社で起きた問題なのだから、責任を感じながら、何が問題だったのか、きっちり検証するべきなではないだろうか。それも社会人に求められるプロ意識ではないか思う。

 文/吉田典史

 ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。著書に「封印された震災死」(世界文化社)、「震災死」「あの日、負け組社員になった…」(ダイヤモンド社)、「非正社員から正社員になる!」(光文社)、「悶える職場 あなたの職場に潜む「狂気」を抉る」(光文社)など、多数。近著に「会社で落ちこぼれる人の口ぐせ 抜群に出世する人の口ぐせ」(KADOKAWA/中経出版)も好評発売中。

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